思いつくまま、気の向くまま
  文は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、ふたたび、浅薄世相を皮肉くっちゃってます。





相続人


舛添都知事の辞任劇は楽しませてもらった。

なかでも「SEKOI」を国際語にしてくれたのは国民栄誉賞ものだ。

都知事選というものは、相続人がいない大資産家の相続者を決めるようなも

のだ。遠い縁者や関係者が集まって相続人を決める。相続人に選ばれた者も、

はじめのうちは感謝をするけど時間が経てばわしゃ知らんというところも良

く似ている。


都知事選には知名度が必要だといわれる。1千万人弱いる有権者に人物を知

ってもらうのには選挙期間が短すぎる。これは人口数十万人の都市と同じル

ールで選挙をやる以上しかたが無いことだ。

AKBの選挙より程度の低い選挙を2度つづけた結果がこのざまであるが、

急なことなので知名度のある候補者がどこの陣営にもいない。

そこにたぶん本命であろうと思われる候補者がいる。アイドルグループの人

気者S.Sの父親。うまいことに先日総務省の事務次官を退官したばかりで

本人の知名度はまったくないが息子の知名度は半端じゃない。親の七光りで

はなく息子の七光りだ。

このことで面白いインタビューを聞いた。

「S君の父親の名がでていますがどうですか?」

「あの人ならいいわよ」

ラジオだったので顔はわからないが初老の女性だった。

「でもなにかにつけSの父親と言われませんか?」

「そんなことないわよ。悪いことをしたらS君がこまるから」

こんな理由で相続人が決まるなら、都政、いや日本は安泰だ。


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