4/18のねこさん       文は田島薫



黄とらのおでむかい


先週の土曜のちょっと遅めの午後、家人と自転車で食料の買い出しに行く途中のねこよ

こちょう入口角の家。庭をのぞくと、ねこさんはだれもいなかった。買い物済ませて帰

って来てまた念のためのぞいてみると、今度は黄とらがテラスより、その前の縁台より

も前の入口の真ん前でこっち向いて行儀よく座ってた。で、われわれが、よ、って何度

か手を上げてあいさつしてんのを、ねこさん、ひとごとのように見てるだけだった。


いやいや、ためじろーのやつなかなか旅から帰って来ないね〜、やっぱし、ぼくの方の

待ち方がよくなかったのかもしんないね〜、寝転んだり、あっち向いたり、だれかに代

わり頼んだり、暑い日や寒い日は外出なかったりで、きっと、ためじろーの方もなんだ

かあんまり待っててくれてないよーな気がすっから、もーちょっとあっちこっち遊んで

から帰るの考えっかな、つってるんだなきっと、だから、ぼくが、こー、きちっと、こ

の入口の前来て座って、さー、帰って来い、つって、にらんでるのがいーかもな。ん〜

ん、きりっと、目向いてこー、やってると、あのアホずら2人組が来て立ってやがる。

手上げちゃって、気がちるね〜、だから、こっちはいそがし〜んだからね、も〜。


戻る