思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
センセーは、自分で吹いた風でオケヤになった(?)ようです。
レンズがふえるといいことあった
レンズがふえると写真を撮りたくなる。
写真屋がなにをいうかと思われるが、もともと写真を写すより写真機をいじくりまわす
ほうが性分にあっている。と、いっても写真機は目の前に飾ってもいじくりまわしても
楽しいものだが、レンズばかりは写してみなければしょうがない。
意に反して、(ここで意に反してというのはレンズの性能をもとめてということではな
く値段につられて何本も買いこんだことを指す)ふえたレンズでもいざ写すとなると近
所の見なれた景色ではなく少しはかわった被写体がほしくなる。
晴天のもと、出かけたさきは江戸川堤。ここはみごとなコスモス畑があった所なのだが、
なんでもコスモスは連作をすると花が小さくなってしまうということで近年はポピーに
きりかえたそうだ。
コスモスでもポピーでもなんでもいい。めあては花より団子なのだから。
花の撮影ははやばやとすませ、持って行ったウォークマンで好きな音楽を聞きながら土
手にひっくりかえって青空をみていたら気持ちのいいこと。
こんなに解放された気分になったのは何十年ぶりのことだろう。これもレンズがふえな
ければ味わえなかったひとときだ。レンズがふえることもわるくない。