福袋
正月に売り出される福袋を私は買ったことがない。
気の小さな私は、何が入っているのか、自分に似合うものが入っているのかわからない代
物をわざわざ早起きして並んで買う気には到底なれない。
一年の幸せを呼ぶ福袋にはお買得品がぎっしり、といううたい文句でたちまち殺到する人
たちは、なんて大胆なんだろう。
ここで話はガラリと変わる。
先日、夕飯の支度をしながらラジオで安倍首相の安全保障関連法案の記者会見を聞いた。
“国民の命と平和な暮らしを守りぬく…とか、
“日本と世界の平和や安全を確かなものにする…とか、
なんだか抽象的な平和平和という言葉の大安売りで、なんだか平和が上滑りして嘘くさい。
きっと野党の“戦争法案”と批判していることへの対抗なのだろう。
“アメリカの戦争に巻き込まれるのではないかと不安を持つ人がいるけど、そのようなこ
とは絶対にありません”
と言い切るけれど本当だろうか? と疑ってしまう。
蓋を開けたらまったく身の丈に合わず、想定外の展開になっていくかもしれない。つまり、
この法案は自衛隊法など10個の法改正案を詰め込んだ福袋のようなものなのだ。
婦人服という内容は分かるけどサイズも色もデザインもわからないものが詰め込まれた福
袋、つまり肝心の具体的な情報がよく見えないのだ。
正月のめでたさに乗じること、株価を上げて景況感を煽り気を大きくさせて売り込むのも
似ている。
この法案をきっと国民の多くの人々もよくわからないまま、あれよあれよというまに事が
運んだ、というのが実感だろう。
自分に必要なものが入っているのか、どう使えるのか、しっかり見て確かめなければ、や
っぱり私は福袋を買わない。
えっ、そんなの福袋とは呼ばない? なるほど。 |