4/13の日記          文は田島薫



降ったり曇ったりの日々の生活


週に2度、自転車で食料の買い出しに行くのがわが家の習慣なんだけど、先週はその

2度とも雨模様で家人とふたり傘さした歩きになった。

1度めは、そういう状態で3軒マーケットをはしごして大荷物もったまま、1年ぶりぐ

らいのレンタルビデオ屋へ行ったら、スポーツセンターに変わってた。

じゃ、駅の向こう側からこっち側に何年前かにできた別のレンタルビデオ屋にすっか、

ってことで、新規入会して旧作を3本借りた。

口達者でスケベなやり手で淋しがりで友情に厚い、って青少年あこがれの不良(?)

を命を吹き込まれたテディベアが体現する、ってアイデアの映画、「テッド」を観て、

いかにもハリウッドエンターテインメント、って、おもしろ空しい気分を味わってか

ら、2本目になかなか手が出なかったのが、土日には他も観とかないと返却日が迫っ

ちゃう、って延滞料が馬鹿高いことを確認してるんで少し焦って、土曜に傘さして食

料の買い出しから帰ってから風呂入りビール飲んで、2本め、ウッディ・アレン監督

の「ミッドナイト・イン・パリ」を観た。

小説家を目指すテレビの脚本家がパリで夜毎タイムスリップして、フィッツジェラル

ドやヘミングウェイなんかと交流してるうちに、打算的な新婚妻と家族との心理的ず

れが生じ、そんな時、旧き良き文化を愛する美しい女性と出会う、っていった、アレ

ンの趣味趣向と実生活を再現してるようないつもの彼おなじみ風映画。

日曜は、私のボロセーターやボロジーンズをせっせと繕ってくれてる家人が、それ用

の糸がなくなったんで買いに行きたい、ってことで、午後、選挙を済ませた足で、大

きい方の最寄り駅へふたりで歩いて出かけた。ってはずだったのが、着てたダウンが

暑くてしょうがないんで、また家へ戻ってジャケットに替えて出かけ直した。

駅前の商業ビルの大手手芸店で糸と布を買い、駅のこっち側デパートのいつも家人が

コーヒーを買うコーヒー店で粉チーズを2つ買ってから帰り、家の手前のスーパーで

私がバーボンとジンを買った。

夜、ビールとくぼセンセーにもらった黒糖ショーチュー飲みながら、3本目の「リン

カーン」、奴隷解放までの様々な人間の良識と偏見の表出劇、といった現代の世界で

もよく見ればまだ現実的主題なんだろう映画を、少しうとうとしつつ観た。


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