11/30のねこさん       文は田島薫



花と黄とら


一昨日の午後、家人が忙しいんで私ひとり自転車で食料の買い出しに行く途中のねこよ

こちょう角の家。ねこさんいるかな、って庭をのぞくと、テラスにも手前の縁台の上や

下にも見当たらないんで、なんだいないか、って思ったらすぐに、テラスと縁台の間の

なんかの上に黄とらがこっち向いて座ってるのが、植木鉢の花なんか越しに垣間見えた。

目が会ったんで、よ、って手を上げてあいさつしたんだけど、ねこさん、じっとこっち

見てるだけなんで、また、よ、って、手上げてから、しばらくおたがいに見合ってから、

私は、じゃ、って言ってから自転車のペダルを踏んだ。


いやいや、外はめっきりさみ〜ことになっちゃってんね〜、あっちの台の上も下も、ち

ょっとさみ〜んで、陽がちょっと余計にさしてるここんとこはど〜かな、ん〜ん、ここ

もそれほど暖ったかくもないけど、でも、ま、お花さんがいっぱいまわりで笑ってるよ

〜な感じもわるくないかもな〜、ここであっちの入口の方見張ってれば、ためじろーが

帰って来た時、すぐわかるからな、ためじろーが、あにきー、今たびから帰ったよー、

って走って来て、あにきなにやってたんっすか、って聞かれたら、な〜に、お花さんを

ながめてただけだよ、って言うのもかっくい〜かも、へへへ。


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