11/2の日記          文は田島薫



近所の人々 3


先週の土曜の昼飯はパンともろもろおなじみメニューを狭いベランダで食ったんだけど、

曇天でかなり肌寒かった。家人の方はベランダの囲いに背を向けてて、相対する私の方

からは右手の手すり冊から奥の家の出口とアプローチがよく見えてて、ちょうど、そこ

の2世帯住宅の大奥さんからは孫にあたる娘(赤ん坊を連れて来てるらしい)とあいさ

つ、次にその息子にあたる親父ともあいさつ、次に赤ん坊を抱いて出て来た娘の連れは

こっちを見ないように気をつけてる模様。

食後は上着着てふたりで自転車で食料の買い出しに出かけ帰ってから、ビールその他を

買いに近所のスーパーへふたりで今度は歩いて出かけた。稲荷神社となりの家でねこさ

ん見てから歩き出す斜め向こうの少し高くなった敷地にある借家のフェンス越しに94才

になるおばさんの笑顔が見えた。この間しばらくぶり、って長話したばっかりだったの

に、また昔のこのあたりのこととかで盛り上がってしまって、どうも娘の店の手伝いを

やめてから足が弱っちゃうようなんで、出て草むしりやってみたんだ、って。さて、話

も大体まとまったようなんで、別れるきっかけの言葉を考えてるとこへ、近所の私の幼

な友達の奥さんがやっぱりスーパーへ行こうとやってきたんで、タッチしてわれわれは

買い物に行った。家人は2階で雑貨の買い物、私は1階でビールやなんか買って、ボトル

に純水もらったり、けっこう時間かかってから店の外出ると、タッチした奥さんがやっ

と話を済ませたらしく歩いて来るのに合った。

日曜の午後はレンタルDVDを返しに行こう、って私が先に外へ出て自転車の空気入れた

りしてから、入口の雑草が伸び過ぎてて通るたびに足に細かい種がくっつく、って家人

の言葉を思い出し、ちょっと刈ってるとこへ家人が出て来たんで、じゃ、行くか、って

とこへふいに、わが家のとなりのアパートの大家である私の小学校時代の同級生の女性

が作業着着て現れアパート際の木の枝も伸び過ぎなんで切ってくれ、って言う、トンコ

ちゃん(仮名)か〜?などと数十年ぶりなのに、ちょっとした談笑。

さて、枝下ろしは後にしてDVDの方を先に、ってふたりで出かけ、ついでに無印良品に

寄ってセーター買うとかやめるとか迷ってからやめたりしてけっこう時間かかって帰っ

て来たら、トンコちゃんはまだいてアパートまわりで、でかいゴミ袋横に、花壇の剪定

やってる模様。これははやくやってやんないと気をもませちゃうな、って思いながら、

予定通り、天皇賞の無責任予想で架空の馬券を買いテレビ観戦。外れたもののかなり肉

迫した鋭い予想にわれながら自分の直感に感心。

間もなく着替えて茨城から運んだ高枝切りばさみで枝だ下ろしをやってたら、その枝の

量の多いこと、道路際で全体をながめてると、そこへ奥の家の大奥さんが買い物から帰

って来て話かけられたもんで、体の調子聞いたら、歩いたりしてるけど足腰が心配だ、

って言うんで、テキトーなストレッチのやり方なんかをまたおせっかいに教えたりして

たら、家人も出て来て枝の片付けをいっしょにやった。


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