9/22のしゅちょう 文は田島薫
(米国の空爆政策について 3 )
メディアの報道では、G20の世界経済の今後とか、温暖化阻止の市民デモとか、様
々な問題意識持った人々が行動してる事を伝えてるんだけど、イラクでスンニ派武
装勢力イスラム国に対し、米国が相変わらず空爆してることについてはほとんども
う済んだ問題のような扱いのようだ。
空爆中止を訴えた武装勢力を米国が無視した形で拉致された米国人ジャーナリスト
が続けてネット上公開処刑され、英国人ジャーナリストも同様の危機にある、って
言うのに、それも見殺しにされるのだろうか、って、そのジャーナリストの身の事
が私は気になるんだけど、当ジャーナリストだって、今や、世界経済や温暖化の問
題よりも、平和実現の一助に意欲を持って努力をした結果、敵意より同情さえして
る勢力に命を取られそうな状況、それを助けようとしない自分の国、って構図に恐
怖とともに不条理を感じてることだろう。
そんな個人ひとりの命は全体の軍事作戦上は小さなことだし、それにいちいち応え
ることは悪の勢力の悪どいやり方を助長させることだから、ここは涙をのんで、無
視することにしたのだ、って言うのかもしれない、裏ではちゃんと金で交渉してる
んだから事情しらない他国の一般人は黙って見てればいいんだ、って言うのかもし
れない、金でもなんでもいいから最大限の努力はやってて欲しいもんだ。
まあ、だいたいの、安全な場所にいる政治家や軍指令部にとっては、小さな問題、
ってことなんだろうし、イラクや周辺の政府や治安を乱す悪党はせん滅作戦を徹底
すればことが済む、っていった考えをアラブ世界のスンニ派以外と欧米キリスト教
国の政治家や国民たちのほとんどは考えているのだろう。
でも、シーア派であるイランやイラクの現政権などは、スンニ派がせん滅されるこ
とは、政治的には反対しない立場なんだろうけど、イスラム教のくくりではスンニ
派だって同胞なわけだし、キリスト教国の主張に全面的に賛成なわけではないのだ。
武装勢力イスラム国を、せん滅すべき悪といった決めつけた発想は欧米の呑気な連
中だけのもんであって、心の底では、イスラム世界全体は反感を感じるに違いない。
特に貧しい若者たちなどが、命を張ってどんどん、イスラム国に賛同して行く可能
性だって高いのだから、平和交渉に全力を上げ空爆なんかは即中止すべきなのだ。
戦争を起こす前線の人々は命がけでその動機を持ったのだし、空爆、って軽く言っ
てる方が安全な場所からコンピュータ操作で空爆したりさせたりしてる時、現場で
は生身の人間の体がばらばらにされてることをいつも忘れない方がいいのだ。
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