5/19の日記          文は田島薫



サッカー、オペラ、エレキギターにムービー


晴れた土曜の午後は早めに食料の買い出しに出かけ、ワールドカップ直前のJ1最終ゲ

ームTV観戦、浦和レッズがルーキーの1ゴールでセレッソ大坂に勝利してJ1一位に。

その場運動して風呂入って出てきて、さてビールか〜?ってところに友人の長さんか

ら電話があり、近所にいて私に会いたい、って人がいるからちょっと寄っていいか、

って言うんで、りょうかいして家人が茶菓子なんか用意して待ってると、20才ぐらい

とわれわれ世代の女性をふたり連れて玄関に現れた。

20年近く前に彼から預かってくれって運び込まれ、風呂の後いつも私は即興で弾いて

楽しませてもらってるピアノのある6帖へ、長さんが行くんでみんなでついてって、

彼のそこそこ器用なバッハの演奏聴いてやってから事情聴くと、長さんと私と共通の

小学校の同窓だったチグサがオペラ歌手んなってて、きょうそのリサイタルの帰りだ

ったらしく、それの娘と姉で娘は私と同じ美大のグラフィックを去年卒業してて、デ

ザイン事務所やってる私の話を聞きたい、ってことになったようだ。

1階の狭い事務所でパソコン開いて作品見せたりしてから2階の居間でみんなでお茶飲

んで、どうでもいいような雑談してから、3〜40分ほどで帰って行った。

帰った帰った、さて、ビールビール、って、うそです。でも、ちょっとほんとで、夜

の6時ごろにお茶とお菓子、って話はないだろうに、だって、飲まない長さん、いつ

も車で来っからいけないんであって、歩いて来て飲むべきなのだ(なわけないか)。

翌日曜も晴れで、朝から家人が、映画行きたい、って4つとなりの駅のシネコンでや

ってる、ウディ・アレン監督、ケート・ブランシェット主演の「ブルージャスミン」。

大型スクリーンじゃなくてもレンタルビデオで十分なタイプの映画だろう、って主張

したんだけど、そんなことはない、って家人は言い張るもんでつきあった。

男女関係に米国の現代の病理をからめた、観ないでも予測がつくおなじみのウッディ

節、ってような映画なんだけど、ケートの神経症の演技がなかなかリアルでけっこう

笑えた。っていうか、当人にすりゃ悲劇だし大笑いするほど笑えないんだけど、ケー

トのたくましさが下手な同情を不要にさせるキャスティングのうまさだった。

明るいうちに帰宅してエレキギター弾いたりビール飲んだりしてると、なでしこジャ

パンの対ヨルダン戦大量得点で快勝、ワールドカップ出場を決めた。


戻る