思いつくまま、気の向くまま
  文と写真は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
センセーが、またご自分の意外な弱点を世界に披露しました。



また、ふえた




あるスーパーでのこと。

いつもスーパーのことを書くので、この爺さん、古い言い方で「濡れ落ち葉」。いまの言

い方で「おれも行く」現象で女房のシリについてまわっているとおもわれるかもしれない

が、そうではない。

美味いものが喰いたいだけだ。

嬶が近所のスーパーで買ってくるものは不味い。そこで専門店が併設されているか、銘柄

品を売っているスーパーへ自分で出かけることになる。


飲み物の棚を見ていたときのこと。

大きなダンボール箱に入った「サッカー日本代表応援青ティグラス」と、書かれた

SAMURAI BLUE色の箱が目についた。

JFAのマークが印刷されたグラスが入っているらしい。値段がついてないので、欲しい

人は持っていけということかなと思ったが、どこをみてもご自由にお持ちくださいとも書

いてない。どんなものかと箱をあけてみると写真のようなグラスが入っていた。

これはいい!しかしどうやってもらえるのだろう、と棚のうえのほうに目をむけると、あ

りました、ありました。「キリン午後の紅茶500ml4本お買い求めの方はひとつお持ち

ください」。キリンの販促品でした。


老生このような景品によわい。

ひと目見てほしいと思うと本体の要不要に関係なく買ってしまうので、ビァタンブラー、

ウィスキーグラス、日本酒の舛といろいろな景品が食器棚を占領している。そのうえめっ

たに使わないので老妻の不評をかっている。

またなにか言われるかな、と思ったがサッカーである。500ml4本は割高につくがそん

なことはおかまいなしと、キリン午後の紅茶4本とグラスの箱をかかえてレジにむかった。

老妻もサッカー好きなので文句はなかろうと家に帰って見せると「なかなかいいじゃない」

と言うので「しめた!」と思ったが「食器棚はダメ。自分の部屋においてください」とく

ぎをさされてしまった。


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