2/10の日記          文は田島薫



大雪をながめて熱燗


土曜は1日じゅう大雪、って予報だったんで、前日のうちに食料の買い出しを済ませ、

当日は、じゃ、雪見酒、ってことにすっか、ってことで、早めにその場運動して風呂に

入ってから、まだ明るい2階の居間のベランダや窓のブラインドを上げ、ガラス越しに

降る雪の景色を鑑賞できるようにした。

酒飲むんだから、飯はやめにしてシャケとじゃがいも大根ぶなしめじの味噌仕立て鍋、

納豆、豆腐、小松菜炒めにスルメなんかを用意して、飲めない家人のお酌で雪ながめな

がらチビチビと。

バックミュージックは最初エリック・サティかけたら、なんだか寂しすぎる、ってこと

で、じゃ、ステファン・グラッペリのヴァイオリンで行こう、ってスターダストがはま

り過ぎでちょっと気恥ずかしいほど。で、次に、たまには中島みゆきか〜?、って、か

けたら、なんだか安物のムード歌謡風のいやらしさが、酒にピッタリ。

夜んなったら、ベランダのスポット照明ででかくなった山桃の樹をライトアップしたと

こに、風に舞う雪が光る。こりゃ、大成功!って家人と喜び合う。他の家もそうしてる

かな?って外を見回してみると、どこの家もカーテン閉ざしてテレビ見てる模様で、も

ったいないな〜、って言い合いながら勝利の気分(?)。

翌日曜は朝起きると、けっこう積もってる雪、そばの坂の階段の雪かきやってやっか、

って、歯みがいたりしてから、ちょっとテレビの美術館観てから、って思ってると、外

で雪かきの音が聞こえる。テレビを録画にしてから外出てみると、ふた方向から聞こえ

る階段の方見ると、そばの奥さんがすでに階段のそれをやった後だった。や〜ご苦労さ

まつって、階段の1人分の通り道を2人分に広げてからもう一方の日陰の路地行ってみ

るとほぼ完璧に終ってる模様。となりの留守のバレエ教室の入口と家の前の道路を歩け

る分だけ雪かきしてから自分ちのベランダやった。さあ終った終った、つってると、い

つまでも外の雪かきの音が続いてて、3〜4人の人々で坂の階段から私の家の前の道路

まで完璧にアスファルトむき出しになってて、さっき、小さな子供がもうほらないで、

雪なくなっちゃうから、って言ってたんだけど、走り出した大人は止まれないのだ。


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