12/22のねこさん 文は田島薫
ちょっとつきあってくれた
土曜の午後、小雨模様だったんでいつもの自転車をやめて家人と歩いて、マーケットへ
食料の買い出しに出かけた帰りに稲荷神社の丘を巻く道を上って、いつものねこさんた
ちのいる家の前に出た。ちょうどねこさんたちのごはんが終ったとこらしく、そこの奥
さんと奥の家の奥さんがいて、ミケが出て来てそばをすり抜けた後、グレーも出て来た。
われわれは奥さんたちと話をしたり、奥の家の奥さんがごはんやってた奥さんに、グレ
ーがいつもわれわれについてってしまい私がまた送ってもどって来る、ってことを話し
たりしてると、グレーはわれわれの帰り道の方へ先に行って、われわれを待っいる。
じゃ、って奥さんたちと別れて、われわれは、雨だから帰りな、って言いながら指であ
っちへなどとやりながらグレーといっしょに歩き出す。
家の方へ下りる階段のついた坂のあたりで向こうから若いカップルがこっちへ上ってく
るのが見え、われわれが家へ入る前ふり返るとグレーはなんとなくかまってもらってる
風で、家に入ってから、またもう一度そっちを見たらもうグレーはいなかった。
いやいや食った食った、さて、なんだかちょっと雨降ってるよーだから、箱ん中で昼寝
でもすっかな、えっと、なんだかおばさんたちなんか話し合ってるね〜、なんだなんだ、
あり?ダチの2人組だ、しょーがないね〜、ちょっとつきあってやっかな、雨だけど、
話しはいいかげんにして、はやくしなよ、帰るんでしょ、つきあってやっからさ、ほら
ほら、はやくしないと、毛がぬれちゃうでしょーよ、もー、先行っちゃうよ、いやいや、
ひとりでぼくだけ先に行っちゃうと、なんだかわけわかんなくなっちゃうか〜、お、や
っと帰るか、だめだよ、こっちは忙しいんだから、さっさと行くよ、ほらほら、さて、
きょうは雨だし、途中まででかんべんしてもらおーかな、お、あっちから、笑ってるの
が来た、ちょっとなでさしてやって、しょーがないなー、そーゆーわけで、ここまでん
なっちゃった、ってことにすっか、いやいや、気〜つかうね〜。