思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
センセー、時代の変化をおもしろがってるようです。
ブックのフェスティバル
三連休の中日、昨日の雨がうそのように晴れ上がった一日。
活気がなくなったので足が遠のいていた神田の古本市へ。
名物神保町古書市もすっかり様変わりしていて「神田ブックフェスティバル」と名を変
え活気につつまれております。
スズラン通り入り口にはライブステージがつくられ、本、食べ物、各種グッズとかび臭
い「古本」のイメージがすっかりなくなっていました。とはいってもやはりメインは古
書店です。三省堂まえから一軒ずつひやかしはじめると本が安くなっていることに気が
ついた。
20年ほどまえは、昭和の初めころの本はちょっと考えなければ買えないほど高かった。
文学書、専門書、趣味の本みなおなじです。
こうなってしまったのは、読書離れと現在にしか興味をもたず連綿とつづく歴史に目を
むけなくなったからではないでしょうか。しかし、この現象はありがたい。少し前まで
は千円を越えた本が2〜300円で買える。と、いうわけで手にぶらさげる本が増え続
け、いくら安いとはいえ本の重さに反比例して財布が軽くなるので早々に退散。
ひさびさに路地を歩くと喫茶店「さぼうる」の前に人だかりがしている。なにがあるの
かと近寄ってみると「さぼうる」の席が空くのを待つ行列です。「さぼうる」は昔の雰
囲気を残す喫茶店と各紙に紹介されているのでそのせいらしいです。
それにしても喫茶店に入るために行列をして順番を待つとは時代が変わったものです。
「古書市」は「ブックフェスティバル」とモダンな呼び名にかわり、古臭い喫茶店には
行列すると…、なかなかついていくには大変だけどおもしろい世の中になりました。