サニーイズム          文はさぬがゆたか


「世俗的」イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
サニーのバンドが、大騒ぎ大盛り上がりな収穫祭に参加しました。



「 収 穫 祭 雑 記 」


秋深し 芋を蒸かして 実りのお腹なり・・・ぷっ


その芋ではなく今年の米は生育が良過ぎだったらしく、販売価格にも

生産業者の嘆きが現れている。30kgの袋の縁に二重◎のスタンプと

コシヒカリの品質認可印がしっかり押されるまでに、どれだけの労力が

重ねられたことだろう。同じお金がパチンコ屋で吸い取られる速さを

想像すると、どうにもこうにも焦ってしまう田舎の価値よ。


そんな最中「芸は身を助ける」で関連付けられるか、今年も収穫祭の

イベントにバンド参加を頼まれた。ギャラが出ないその分をお米と

たくさんの野菜で補われるという。昨年のお米が本当に美味かったので

どうにかその米が頂けるのなら、数十分のステージで申し訳ない。

最近は、コシヒカリだササニシキだとブランド名で購入しても、一体

何がどのくらいブレンドされてしまっていることか。

田舎の達人に耳を貸せば、同じ地域でも地域ごとに穫れるモノが違う

らしく、あきらかに美味いのは流通しないで自分達で食ってしまう。

そういうものをどうにか譲ってもらえれば、これ幸せの始まりなのだ。


数年前、友人の蕎麦屋つながりで頂いた長野の段々畑で採れた米も

美味かった。 友人は30kgの袋だったが、自分にはその半分ぐらいで

なんとなく不満を覚えるくらい美味かった。今年はもらえない。

昔、利根川や鬼怒川がよく氾濫したらしい一地域のも美味い。

何度か分けてもらったけれど、かなり美味かった。最近疎遠で惜しい。

そういう最中の「収穫祭」なので本当にありがたいお米なのだ。

青空の下、例のごとく演芸やフラダンスにカラオケなどがあったり

偉い人の挨拶があったあと、我々は30分ぐらいのステージを演じた。

その後は、自治会のいろんな係の人達と飲んだり食べたりでヘロヘロに

なった。みんなオッサンなのに愛称で呼び合い、言いたいことを言って

そのうち小競り合いになって、また抱き合って泣いて笑って日が暮れた。


ご感想は題を「サニ−イズム感想」と書いてこちらへ(次号に掲載)


戻る