11/17の日記          文は田島薫



焼香、テニス、ギターに掃除当番


私の年令のせいか、このごろ来る喪中葉書が増えた気がすんだけど、先週は昔世話に

なってた印刷会社の元社長から、私より年下のその弟が亡くなってた、って知らせと、

友人のはるさん長さん兄弟の母親が96才で亡くなってた、って知らせが来た。

家が近所のその母親とは、兄弟が小中学生の頃から知ってて、去年ぐらいには兄弟の

妹が押す車椅子に乗って散歩してるとこに、家人とスーパーに行く途中などでたまに

遇ったりしてて、遊びに来なさい、って小さな声で言ってくれてたのに、行きそびれ

てたのだった。で、金曜日の午後、家人とスーパーに行くついでに(ついでとはなん

だ)線香を上げさせてもらいに行った。何年か前に母親の介護用にと建て替えた光が

いっぱいに入る広い居間のワンフロアーの家は気持ちいい造りで、しゃれたハンカチ

を首に巻いた白い三毛ねこもいた。ふたりで焼香してから妹にお茶入れてもらった。

焼香に行く途中の路地で、先週家人の字をほめた近所の足と耳のわるいおやじさんが

向こうから歩いて来るのに遇い、あいさつしあいながら、来週わが家がごみ置き場の

掃除当番だからその札を後で届ける、って言われた。

翌土曜の朝の玄関にその札があった。

掃除や洗濯や食料の買い出しなどをし、その場運動して風呂に入り、出たらビールと

テレビ見て夕食とバーボンとピーナッツ。11時から錦織とジョコビッチのテニス準決

勝、1セットめを簡単に取られて、こりゃだめか、って思ってると2セットめを快調に

取り戻し、行けるか、って思ってると3セットめはストレート負け。私の日課として

は寝る前に、鼻うがいに片足爪先立ちロングブレス念入り歯磨きやら、あちこちスト

レッチに、トイレ読書などがあるもんで寝たのは午前3時。

翌日曜はおかげで寝坊。遅いランチとってひと休みしてると、すぐに夕方。テレキャ

スターでハチャメチャアドリブインプロビゼーションしてるとななめ向かいの家の奥

さんが野菊の束持って来て、耳と足のわるいおやじさんとこ行ってもらったオスソワ

ケだ、って、で、おやじさんが持って来た掃除当番札は間違いで、まずそれは組長ん

とこへ持ってく決りなんで自分がそれを代わりに持ってく、って。

しばらくすると、組長当番の若妻が歳末助け合いの募金の200円徴収に来て、またし

ばらくすると、新人組長当番が掃除当番札を持って来て、前回の記録見ると田島さん

ちからんなってんでいいんですか?って言うんで、はい、ってその札を受けとったの

だった。で、あの仲介奥さんの世話には何の意味があったのか、が今も不明。


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