7/16のねこさん       文は田島薫

シック気をつかう


土曜の午後、いつものように自転車で家人と食料の買い出しに出かける途中のねこよこち

ょう入口角の家、庭をのぞくと、目の前でそこの奥さんが植木の手入れかなんかしてて、

後ろのテラスの上の下り口んとこにシックが少し落ち着かない様子で座って奥さんをなが

めてる。テラスのそばの植え込みではそこのだんなさんらしいのもなんか仕事やってる。


ごはん食べた後、とりあえずこの台の上で寝られっかどうか調べてみたら、やっぱ、あっ

ち〜もんで、また、涼しい向こ〜の台の下に行ってみっかな、つって、この台下りよ〜と

してたら、おばさんとおじさんが出てきちゃって、なんだか働きだしちゃったんだよな。

かまわず、あっちの台の下行って昼寝しちゃってもい〜んだけど、いつもお世話んなって

るおばさんとおじさんががんばってる、つーのに、ぼくだけあ〜気持ちい〜ね〜、っての

んびりしてる、つーのもなんだ、ってことで、なにかぼくにお手伝いできっことないっす

かー、ぼくの手でよかったら貸しますよー、って言ってみてるんだけど、今んとこないみ

たいなんで、なんか思いついたら言ってくださいよー、って言って待ってるんだよね。


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