思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせいから、お馴染みクレーム弾の嵐の後、救いのオチ。
JAPAN○○
「FUKUSIMA50」。アメリカでは事故後原発に残った50名をこう呼んで「英雄」
と讃えている。
世の中、英雄があればその反対に位置する者がある。
今回は、英雄の反対にある者を「JAPAN○○」として思いつくものを拾いだしてみた。
20日、9日ぶりに救助された少年の病床へカメラを持っておしかけ「助けだされていま
のお気持ちは」ときりだした代表取材の馬鹿記者。引き続きこのバカ記者は、ろくに返事
のできない少年に当時の状況を根掘り葉掘り聞き出していた。いま、少年をテレビに晒し
てなんになるのか。
選手の反対にもかかわらずプロ野球開幕をいそぎ「戦後だって3ヶ月もしたら選手、国民
の要望で野球を始めた」と発言したプロ野球界を牛耳る老人。
当時は全国民が同じような立場におかれていた。今の状況と違うことがわからないのか。
放射能に汚染された野菜を、口では安全だと言いながら出荷停止をもとめる政府。
安全だというなら出荷すればよい。あとは消費者の判断にまかせればいいことだ。こうい
うあいまいな態度が風評被害を大きくする。安全だと言いながら避難地域を拡大している
ことに、外国の学者は、皆????である。また、冷戦下、アメリカの核実験により日本
に降り注いだ放射能の蓄積を考えれば今の数値は屁でもない。
放射線防護能力を持つ戦車をいまごろ出して瓦礫の除去にあたらせる防衛省。
順序が逆ではないか。この戦車を真っ先に出していれば、決死の思いで放水にあたった諸
官を危険に晒すことを少しでも防げた。全てが逆に進む対策はなんとかならないのか。
この場におよんでも政局がらみの行動からぬけきれない菅首相。
自民党谷垣総裁に頭をさげるより、東北地方を知りつくした小澤一郎をなんらかの形で起
用できないか。野党は全面協力を明言しているのだから無用な動きはせぬがよい。なにが
挙国一致だ。
「天罰」発言をした石原都知事他。
云わんとしているところはわからぬではないが、国民をひとくくりにした発言は文学者と
していかにも稚拙である。このあといくら暖かい手をさしのべ、陳謝しても被災者の心に
残る傷は一生涯癒えぬであろう。また、大阪府議会議長は、政敵橋本知事の政策に反対す
る意味で「本当にこの地震が起こってよかった」と発言。
もっとも許し難いのは、21日海江田経産大臣の原発放水にあたる消防隊員にたいして
「(放水活動を)速やかにやらねば処分する」との発言である。このような大臣は即刻ク
ビにすべきである。バカは死んでも直らない。
こうして拾い出してみると、JAPAN○○は、このさき何桁の数字になるのか…。
おぞましいことはこのくらいにして、20日、素晴らしい言葉に出会った。
Everything is difficult, but everything is possible. Never give up !
「すべては困難であるが、すべては可能である」
名古屋グランパス、ドラガン・ストイコビッチ監督のメッセージである。
彼は母国の内戦で大変な苦労をした。それだけにこのメッセージは真実にみちている。