サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
空腹の相棒に「食事」させることができて、サニーは幸せだったようです。



『 5リットルのガソリン 』

大地震が起きてから10日が過ぎようとしてるのにどうしようもないくらい

品不足が続いていて、被災地ならともかく直接関係もないような都市や近郊

でも激しいんだって。こちら田舎でも乾電池を筆頭にカップ麺類がほぼない。

単一と単二型の利用者が多いらしくすべて売り切れなのに、単三と単四だけが

復旧並んでる。自分が愛用してる電灯はSuperFire−Xっていう

ダイキャスト製のLED球、単三2個で明るくて長持ちで頑丈!あの赤い

プラスチックの単一6個のは安いけど安い理由がやっとわかった。緊急時にゃ

なるべく小型で頑丈なものがいい。それよりもクルクル廻しながら発電するのが

いいけど、あれじゃカップ麺が食えないし。

 被災にあった方々を思えば、日持ちのしない牛乳を買い占めたり普段なら残す

ようなお米まで買い占めてしまうってのは悲しい。他に何か理由があるんだろか。


ま、そんなことを思いつつ地元の国道125号に出てみたら、なんといつもなら

閉店ガラガラに近いガソリン・スタンドに数台の車が並んでいるじゃない。

先日、駅近くのエネオスは数百メートルも並んでいたので諦めたけど、見間違えた

かとUターンし戻ってみた。いつもなら入らないような小規模なスタンドなのに

なんでなんで?こんな日にガソリンがあるの?売るの?売ってくれるの?

前の車もその前の車も窓をちょい開けて、普段着のスダンドおばちゃんと片言

話しちゃ、ひら謝りしているのを見てなんだか嫌な予感が。

「ごめんねえ〜 いつものお得意さんにだけなのよ・・・お得意さんに・・」

「そこをなんとか・・これからお得意さんになるから・・・」

「じゃ ・・・10・・10だけだよ・・・」

「ああっ いいっすか?10でも助かりますんで!」

ってわけで、ギアを入れ進んだけど、店内相談雲行き怪しく

「少ないけど5でお願い、5リットルだけで!」となったけど

久々にのどもとにゴクンゴクンとガソリンが入った。

なんだか内緒で売られてるようなそのさまは密造酒のようで、なんとなく

嬉しい日であった。本当の話しだかんね。


 
これも本当の写真だかんね(茨城弁)いつもならこれでもかとカップ麺類が並んでいる。
この背中側は缶詰売場でそちらもガラン。いったい何を買いに来たのか唖然。


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