●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

慎重なたえちゃんでも起こりうる、油断大敵な車の恐さ。



滑って車をぶつけた

こちらは雪が降り積もっていて、朝晩は道路が凍っている。普段は必要でなければ、車の運

転はしない。出掛けるときは、必ず夫が運転をする。自分ひとりでどうしても車を運転しな

ければならない場合には、日中、近場にする。それに、前の車との車間距離を十分に開けて、

必ず制限速度を守る。追い越されようが、クラクションを鳴らされようが、全然気にならな

い。むしろ、お先に、と譲るようにしている。まったく腹も立たない。

雪が降っていなくても、四季を通じて私はそんなカーライフをおくっている。

おかげで私はゴールド免許である。


ところがだ。

天気の良い午前中、どうしても用事があった出先から、そのまま入院している祖母のお見舞

いに行こうと思って、車を運転していた。お天気は良かったが、気温がまだ低くて、道路は

凍っていた。青信号で前の車が発車したので、私もアクセルを踏んだのだが、どういう訳か

前の車が停止した。それで私もブレーキを踏んだのだが、停止が間に合わずにツルーっと滑

って前の車に当たってしまった。当たってしまう時に「うわ〜…!」と思った。けっこう大

きな音がして、ついに当たってしまった。

私はその場で車を降りたのだが、前の車が左へ曲がったので、私も左へ曲がって停止した。

「もうしわけありません!」と大きな声で言いながら車を降りて、前の車の人に謝った。

前の車の男性は「当たりましたねぇ。ブレーキが間に合いませんでしたか。」と言いながら、

当たったところをチェックしていた。でも、どこも壊れていなくて、不思議なことに傷もつ

いていなかった。

「傷もついていないし、どこも壊れていないので、大丈夫ですから。」と言ってくれた。私

はもう、平謝りに謝るしかなかった。前の車の男性の奥さんも降りてきて、当たったところ

を見ていた。先方は重ねて「大丈夫ですよ。」と言ってくれたのだが、私は「もし何かある

といけないので、連絡先を教えてもらえますか。」と自ら言った。「特に連絡することは無

いと思いますが、じゃ、一応。」と言うことで、お互いの電話番号を交換した。

「ちゃんと気を付けて運転してくださいね。」と重ねて言われた私は「はい、もうしわけあ

りません。」と言うしかなかった。


今回はこれで済んだが、あらためて車の運転には気を付けようと思った。普段からどんなに

気を付けていても、結果的に相手に迷惑をかけてしまっては、元も子もない。


私は車の運転を好まない。だから、できれば車の無い生活でもいっこうに不便を感じないよ

うなところに住みたい、と思っている。


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