サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
長年悩んだサニー、わびながらの苦渋の選択をしたようです。



2011年2月上旬 快晴で寒い

作業小屋の軒先に20年以上も一緒だった椿の木を

伐採した。正しくは彼のほうが先で、あれやこれやと

軒先を延ばしていった結果ギリギリ接するまでになり

西風の度に触れ「ギ〜ッ ギ〜ッ」と鳴く。

切るに切れないでいて、そのたびにキュッと痛む。

家を建ててからの付き合いなんだから、もっと

付き合っていこうとも何度も思ったけど。


その椿の木にはすでにしっかり種子が西の路地側に育っている

ことも伝え、孫の可能性もあるかもよと伝えた。

程度のいい日本酒を買い、これが正しいのか疑問だけれど

お香を焚いて酒を捧げ、のこぎりの歯をあて数十分でことは

済んだ。これで外れたチェーンでペダルを踏み続けるような

苛立ちからはおさらば。

見慣れたシルエットの中から、一本が消えたけれど

これからのためににいいんじゃないかと思う。



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