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2011年9月26日(月)  アート大好き(6)

伊藤若冲特集をNHKで見た、良かった。以前は若冲を知らなかったが、『開運!なんで

も鑑定団』で何回か出たので名前と数点の作品は覚えていた。江戸時代中期に京都で活躍

した絵師、明治以降「奇想の画家」と言われ主流ではなかった。プライス(現在80代半ば)

という米国の実業家が約60年前から若冲のコレクションを始め、現在質量ともに最高のコ

レクションらしい。そのプライス氏は大金持ちでカリフォルニアの豪邸(あのライトが設

計)内にあるそのコレクション収納庫の凄さにまず驚いた…それは置いといて若冲の絵に

戻る。まず番組の始めに、大きな赤いトサカの鶏の絵が出てきた。まぁ以前見たような日

本画で特に驚きは無かったし、その描写の緻密さも解説者が言うほどかな?と思った。こ

のくらいやってる画家は他にもいる。ただ、その画面構成の感じは他の日本画にない力強

さと個性があった。それがプライス氏をひき付けたように思う。85歳まで生きた若冲の

晩年の作品は良かった。それまで見た緻密な描写でなく、鶴のいろいろなポーズを一筆書

きのように洒脱にサラッと描いているのである。それを現代の著名な(たぶん)日本画家に

模写を依頼した場面があった。その画家のは全然ダメ、似たようなのを描いたが月とスッ

ポンで画家もいろいろ言い訳しながらギブアップしていた。

若冲は欧米では以前から知られていたらしい、日本では『開運!なんでも鑑定団』で一般

に名前が知られるようになったと思う。番組でも言っていたが、日本人は若冲にしろ浮世

絵版画にしろ素晴らしさを海外から教えられたと。日本の芸術も長い鎖国の間に『ガラパ

ゴス』的に進化した、アートの主流である欧米の影響なしに育った日本のアートが明治に

西欧化すると『遅れた物』となった。しかし、それが欧米人には新鮮な驚きで大歓迎され

た。もしかしたら、他にも日本人が気づかず粗末に扱われているアートがまだあるのでは、

と思う今日この頃です。

セシウム汚染、人間のような大型動物はまだ大丈夫な気がする(何の根拠もないが)。猿や

兎や狸や狐もろもろの野生動物たちは大丈夫だろうか、大丈夫なわけはないな。まぁこれ

も『野生動物どころじゃない、今は人間を守る事で精一杯だ』というヒステリックな声が

聞こえてきそうで誰も何も言わないのかな。

何気なくネットをカチャカチャと見てたら、植草一秀という名前が出てきた。一瞬誰だっ

たかなぁと、あっあの『手鏡』の人だ。彼のブログに『NHKは9月19日の「さような

ら原発」5万人集会を午後7時の定時ニュースでまったく伝えなかった』という記事が出

ていた。


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