サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
アナログの良さも知りながらデジタルの利便さも大好きなサニー。



「 残 暑 報 告 」

やっと酷い暑さの夏が一段落し、朝夕はどうにか空を

見上げる余裕も出てきた。

短パンにタンクトップ(ランニングシャツ)姿ならまだ

しも、首にタオル、頭にゃ冷えひえ君バンダナじゃうっかり

回覧板も受け取れない暑さだった。


知り合いのカメラマンに寝る時は必ずすっ裸じゃないと

眠れないって人がいて、まさか?と思ったけれど一緒に

仕事で取材に行ったら、やっぱりすっ裸だった。

その後年数を重ね、なんてことか自分も歳ごとにあきらかに

その傾向になっているじゃない。

街を歩くわけじゃないし、誰に迷惑をかけるわけじゃなかろ?

と、一理ありそうな路線がことの始めで、一枚、また一枚

またまた一枚となりつつある。それもすべては暑苦しいのに

電力消費削減とかでエアコンをガマンしてたからだかんね(茨城弁)


ま、そんなことで肌はいい具合に庭先焼けしたこのごろ、もっぱら

精を出しているものに、かつてからのレコードの山をデジタル変換し

CDに焼いておこうって作業。各音響メーカーもそのへんを読んで

いてカセットテープをCDに録音できる一体型なんてのも発売

しだしたみたい。んでも自分は、そんなお金がないので部屋のあっち

こっちから機器をかき集め、Macに接続し久々にレコードを廻してみた。


何十年ぶりに開いたアルバムからはほんわりとタバコの香りがして、その

匂いもまんざら悪いもんじゃないと思った。

針を落とすとチリチリとしながらも音が出るじゃない。確か十年前ぐらい

にも廻したことがあったけど、そん時はA面がすぐに終わり今度はB面

かよもう〜〜って焦っていた自分だったけど、今日はなんだかその辺が

イライラせずで、きちんと廻ってきちんと針が拾っていく様子が刹那

可愛いくらいだ。年齢だなきっと。

そ、レコードを聴きながら内面の批評やらガイドや詩を読むんだった。

きちんと音楽と対面しながら一枚を楽しむってのがレコードだった。



◇レコードを廻すだけにしちゃえらく重いんだけど、重さにゃ意味があるんだとさ。
 手前のカートリッジはシュアのV15type3、まだ残っていたとは・・・

 

Macに取り込んでたいしたソフトで手直しもせず出来上がったCDは

わずかにチリチリ音を残しながらも、まあるい音になった気がするけど

これで自分にはちょうどいい。

それにしても曲名やアルバム名も打ち込みながら、どっぷりと一枚づつ

向き合って録音していくだろう今後、出来上がったCDを聞く余裕は

生まれるんだろうか。


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