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2011年7月11日(月)  外に出るかなっ (10)

藤沢周平原作の『小川の辺』(監督・篠原哲雄)を隣町のシネコン、レイクタウン越谷

シネマで観てきた。小さなホールに平日の午前なのに50人ぐらいの入り、全員シニア

料金のお客様とお見受け。

彼の原作の映画は全部観ている(たぶん)が残念ながら原作をかなり変更した作品ばか

り、特に山田洋次のはいじり過ぎ。

『小川の辺』は原作忠実度90%ぐらいで好感はもてたが、短編作品の映画化のせいか

全体的にあっさりして物足りなく残念だった。

主人公・戌井朔之助(東山紀之)には気の強い妹・田鶴(菊地凛子)がいる。子供の頃の、

田鶴の強情で頑固な性格を見せる場面があった。私にも田鶴と似た性格の親族がいて、

子供の頃の同じような場面を思い出し苦笑い。

藤沢作品の背景、誰が監督をしても日本の美しい山河が強調される。それは良いのだ

が、『小川の辺』の風景映像のバックにNHKの有名な番組『新日本風土記』のバック

音楽と似たのが流れた。番組を知らなければ良かったが、知っているのでパクリと感

じた。

生前藤沢周平に映画化のオファーがたくさんあったらしいが、彼は全部断ったという。

もし、天国の彼が映画のオープニングパーティーに来たらなんて言うかな。

優しい彼はたぶん、笑顔で「いいじゃないですか」と監督の肩をたたくだろう。その後、

裏の方で胃薬を飲みながら『ちょっと違うんだよなぁ』と呟きそう。

梅雨明けで暑いのはしょうがないが、どうもこの辺(埼玉県南東部の東川口・越谷周

辺)は周囲に比べて特に暑いようだ。気象庁のサイト(アメダス・関東地方)を見る

と近くの越谷観測所の数値が他より高いのだ。参った。



写真は公式サイトより


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