●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん夫妻の久々気分リフレッシュ行脚は続くんだす。



珍しく出掛けてきた(2)

調子に乗って月山に行こうとしたけど行けず、じゃ、ちょうどいい時間だし、宿の方へ

向かうか、ということになった。

山形は交通の便が非常に悪い。電車もそうなのだが、道路もそうなのだ。北の方は縦の

ラインはあるけど、横のラインが無い。あったとしてもかなりの山道なのかもしれない。

ぐーっと山形方面へ戻ってきて、そこからまた宿の方を目指してドライブした。高速道

路も建設途中。同じ県内で1時間半のドライブ。けっこう時間がかかった。


尾花沢を抜けて、美しい徳良湖(とくらこ)沿いを走り、銀山温泉へ。10年くらい前、大

学の先輩方と泊まりに来て以来である。

ココア通信読者の方々はご存じであろうが、銀山温泉といえば「おしん」の母ちゃん(泉

ピン子さん)が働きに行った、歴史のある古い温泉である。本当に小さな温泉街なのだけ

ど、タイムスリップしたような浪漫があって、私は好きなのだ。

今回お世話になったお部屋は素晴らしかった。本館の方では空きが無かったので、徒歩

で少し離れた川近くの「お蔵」の部屋だった。そこがまた、お蔵の一階すべてが私たち

の今夜のお部屋なのだった。太くて艶のある柱が素敵だった。風通しも抜群に良かった。

お風呂は本館にあるので、到着してさっそくお風呂に入りに行った。下駄を履いて橋を

渡って本館のお風呂に入った。

お夕飯もたらふく、地ビールもたらふくいただいて、その夜はちょうど橋の上で、地元

の方々がミニ花笠踊りを催してくれていた。観光客もけっこうたくさんいて、楽しそう

に盛り上がっていた。本当にその夜は、気持ちよく眠れた。

次の日の朝も早めに起きて朝風呂に入って、温泉街をお散歩した。


それから相変わらずまた調子に乗り続けていたので「羽黒山に行こう!」となった。し

かし地図はあれど、イマイチどうやって行ったら良いか分からない。「でも、行ってみ

るか。」となって、ぐるっと回り道したりもしたけど、どうにかたどり着いた。

国宝の五重塔まで「こりゃ、上まで歩けるかな?」と言いながら行った。五重塔は素晴

らしいものだった。しかし頂上まで徒歩で行くのはひ弱な私たち夫婦にはキツかったの

で、頂上の神社へは車で行くことにした。

出羽三山神社をそれぞれお参りし、「せっかく来たし、記念にもなるし」ということで、

ご祈祷をしてもらうことにした。

大きく美しい本殿で、祝詞をあげてもらい、お祓いしてもらった。とっても有難い気持

ちになった。私たちの地元の神様をこんなに身近に感じられて、本当に良かったと思う。


帰りのドライブでは、私は少々眠ってしまった。充実した休日だった。


戻る