●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
もどきさん、今度は鳩山さんの気持ちを完璧に代弁してます。



シリーズ 震災余話

鳩山由紀夫のツイッター

ボクは宇宙人などではない、理想人なんだ。いつも理念を掲げて政治に取り組んできた。

理念とはもちろん「友愛」。

ボク、菅、小沢のトロイカで出発した民主党が理想的に機能するのがボクの夢なのだ。(詰

めの甘い夢を政治に持ち込むことがボクの欠点なのかもしれないけれど…)

ところが、だんだん菅君と小沢君の反りが合わなくなった。

このたびの野党提出の内閣不信任案では小沢君たちは賛成にまわるというし、そうすればい

よいよ総辞職か衆院解散だ。党分裂の危機は免れない。下手すれば民主党は壊滅状態になる

かもしれない。

ボクには耐えられない事態だった。

そこでボクは仲介に動いたのだった。

まず、菅君に自発的な退陣を求める。断られたら不信任案に賛成するぞ、と脅しをかける。

そのとき可決を支持する小沢勢力は意外と多かったので、案の定、菅君は急転直下退陣案を

のんだ。その結果小沢君は当日欠席し、造反ムードはしぼみ、不信任案は否決され、党が分

裂することは避けられたのだ。

しかも自民党からはこの会期中に再び内閣不信任案の切り札はだせない。

自画自賛だけど、すごい政治的手腕だと思わないかい?

でも、後がいけない。菅くんの粘り腰までは読みきれなかった。ボクが退陣時期を明確にし

なかったばかりに菅君は居座るつもりなんだ。ずるい!ペテン師だ!人間嘘をついてはいけ

ない!

なんの解決にもならず新たな火種をまいたようなものだった。本当は被災地の人のことを考

えるとこんなことをやっている場合じゃないんだけどね。自己嫌悪に陥るよ・・・ボクはな

んだったのだろう・・・単なる伝書鳩だったのだろうか・・・



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