●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

被災した仲間を仲間は気づかいました。



恒例行事+α

春になった。桜が散り始めたゴールデンウィーク。


仲間から招集がかかり、恒例の河原でBBQを行うことになった。今回は、名取市の閖上(ゆ

りあげ)で被災してしまった仲間の家族を招いた。


みんな結婚前までは、山形から仙台の広瀬川の方へわざわざ行って、仙台チームと合流して

一緒に遊んだりしていたんだけど、それぞれに家族が増えて来たので、少し前からは山形で

やることになっていた。今回招いた仲間は、その時に一緒に遊んでいた。私はたぶん10年以

上ぶりだし、結婚したことすら知らなかった(笑)


当時はシングルが多かったんだったんだけど、あれから15年近く過ぎて、みんなそれぞれに、

しっかりと家族を創ってきたんだよね。まだシングルの人もいるけど。


そうだなぁ、今回は子供も含めて、20人くらいはいただろうか。


子供たちはみんな、仲良くしていた。今流行のカードゲームをやったり、野球の真似事のよ

うなことをして走り回ったり。私たちはもちろん愛犬わたるを連れて行ったので、子供たち

と一緒に遊んでもらった。


ゲームが出来ない子は、草むらで四つ葉のクローバーを探していた。けっこうたくさん見つ

けたらしく、私も1枚もらった。良いことがあるとイイな。


さんざん遊んで、飲んで、食べて、日が落ちる前に、彼らは今いる避難所へ帰ることになっ

た。今回は仲間うちでカンパをするという目的もあったので、山形チームから集めた気持ち

を、持って帰ってもらった。「ホントにありがとうございます。お蔭さまで久しぶりに日常、

って感じでした。今から現実に戻りまーす!」と言いながら帰って行った。


ボランティアとか、炊き出しとか、物資支援とか、大掛かりなものは何にも出来ないし、義

捐金だってそんなに多額にできない。

でも、自分に出来ること、個人で出来ることって言ったら、こういうことでも良いんじゃな

いかと思う。特に山形は仙台とのつながりが深い。親戚じゃなくても、知っている人や友達

がたくさんいる。


戻る