二人の俳優の死
どちらもたしか77才、俳優の児玉清と長門裕之が続けて亡くなり、その足跡や生活などがテ
レビで紹介されていた。
どちらも、テレビなどでしかあまり出演作を観たこともなく、私にとっては気に入った俳優
とはいえないんだけど、どちらもお馴染みの顔だし、それぞれのキャラクターを勝手に鑑賞
させていただいたりして、やはりなんだか心に残るものがある。
児玉さんの方は、はちゃめちゃな暴れんぼうみたいな俳優を面白がる傾向の私には、生真面
目過ぎて、なんだか面白くない人だな〜、って見えてたんだけど、私自身だんだん年を取っ
て来たせいか、俳優なども、いい年令なのに暴れんぼう、ってだけのような人は(そんなや
つはいない)、こりゃ本物の馬鹿かもな(私のことではない)、って少し気持ちが引くよう
になってきて、真面目に対する見方や評価が少しづつ違って来てるようなのだ。児玉さんは
演技についても生真面目に考え、いい加減な台本の仕事は断っていたそうで、この生真面目
さには志しを感じさせられ感心した。ふだんの立ち居振る舞いも、感情を表に出さずにスマ
ートさやダンディズムを大事にしてたようで、これも俳優業の王道だろう。
一方長門さんの方は少しらんぼう者だったかもしれない。周囲の反対や批判もあったろうけ
ど、認知症になった女優の妻との介護生活を臆さずに公開したことは、自分たちの愛に強い
信念があったためだろう。カメラの前で困ったり、泣いたり、喜んだりし合ってる姿は、演
技者の真実(?)を示してるようで、私を含め、これを見た人々全員に何か大事な事を感じ
させたはずだ。
当たり前のことなんだろうけど、人にはそれぞれの性格やら生き方があるわけで、それを単
に好き嫌いだけで切ったりつなげたりしてても、本当のことはわからないわけで、そういっ
た俳優などの有名人は、いろんな人の生き方の見本を、自身の身をさらしてわかりやすく見
せてくれてるのかもしれない。 |
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