思いつくまま、気の向くまま
  文と写真は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせいのお宝、フル稼動でした。



走るのは…

 

タイトルを「走るのは、師ばかりではない」としようと思ったが、長いのでヤメタ。

10日は、前日の雨のせいか空気が澄んでいた。

夕方のラジオが「今日は富士山がよくみえます」と言ったので、マンションの廊下へ出て

みるとちょうど日が沈むところだった。

それっ、とばかりに990円のレンズを持ち出した。300ミリのレンズは今までとちが

った景色を写してくれる。

写した画像の整理をしていると、今夜の皆既月食の時間をテレビの天気予報が伝えている。

「ところにより薄雲がでますが月食はよく見えるでしょう」と言うので早速撮影の支度を

はじめた。

もちろん“990円さま”の出番である。ベランダに三脚を据え、食事をしながら月食の

時間を待つ。

食の始まりの時間に出てみると、月の位置がかなり高い。しまった、アングルファインダ

ーを持ってない。


はじめのうちはよかったが、月が天頂にくるにしたがって首が痛くなってきた。

300ミリは写角が狭いので月を追うのに写真の三脚では手間がかかる。いまさらながら、

手放した赤道儀が惜しまれる。

痛む首を、だまし、だまし15分おきに食甚までがんばった。

これから先は、画像を裏返しにすればおなじこと。と首が廻らなくなると困るので11時

05分皆既のはじまりを見届けて撮影終了。

…と、いうわけで今日は990円のレンズが廊下へ走り、ベランダへ走り、と初冬のひと

時を楽しませてくれた。

12月に走るのは「師」ばかりではない。というバカバカしいお話し…。


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