11/28の日記          文は田島薫

明るい日曜日

先週の勤労感謝の日に、また迎えに来てくれたいとこの車で茨城からさいたまへ帰って

来たんだけど、翌日がおふくろの術後の定期検診で、いつも問題ないので安心してたら、

別臓器に影が写り再検査だと言う。歳をとったら、そういうことは当たり前なんだから

心配し過ぎない方がよい、って私が言っても、家人はどうしても心配なようで、親父の

葬儀が済んだと思ったら、また心配事だ、って悲嘆してるもんで、留守録しといたテレ

ビ番組のお笑いを観て私が笑ってても、ちっとも面白そうではない模様。


土曜は、じゃ、お笑いじゃなくて、映画「BECK」を観よう、ってことにして観た。

これから売り出そう、ってロックバンドに加わった高校生のロッカー成長物語、といっ

たもので、原作がコミックらしく、何年も前にテレビの深夜に連続物アニメとして放送

されてたのを私は観てたもんで、興味があった。

さすがに、実写となるとリアリティや説得力が要求されるわけで、ボーカルの音を消し

て観客の想像力にまかせるところなど、うまくクリアしてると感じたんだけど、できれ

ば本気に感動させる楽曲とボーカルを実現できた方がよかったことは言うまでもないわ

けで、結局それは難しかったんだろう。


日曜の朝は、ゴヤ、宮廷画家で恵まれた地位にいた後、耳が聞こえなくなり、街の働く

庶民女性の絵ばかり描くようになった、って話に非常に共感を覚えた。

午後はギターかかえてクラプトンのリードフレーズのマネなどやり続けながら、また、

留守録のさまぁ〜ずなど観て笑ってても、家人は笑いもしないんで、早めに風呂を沸か

し、早めにその場運動して、風呂入ってから、早めにとーふとビールにして、ご機嫌に

なりながら家人の方を見ると、こっちはご機嫌ななめ。

しょうがないから、ギターでニールヤングのハートオブゴールドと、シナモンガールと、

オハイヨとモーターサイクルママを歌ってあげたら、力のない拍手をくれた。

大震災があり親父が死に、おふくろも身体が危機、って時にこのような歌舞音曲はいか

がなもんだろうか(あ、あっしのことだったか)。




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