思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、掘り出し物で遊んでるようです。
900円のレンズ つづき
値段のわりに写りがいいと愛着がわいてくる。
そうなると、またまた悪い癖がでてきてレンズのデータが知りたくなる。
写りがよければデータなんてどうでもいいようなものだ。レンズの構成やガラスの質が
わかったところで写りが変わるわけではないのだが…、そこが悲しい性である。
古い技術文献は売るほどあるのだが、いかんせん2流レンズ。新商品紹介程度の記事し
かでていない。たまたまマニア向けの本を見つけたらちゃんと出ている。しめた、と思
ったら2,000円もする。こういうマニア向けの本は発行部数が少ないので高い。
と、いうわけで900円のレンズも2,900円となってしまった。
このさき、純正フードを探したらいくらになるかわからない。
写真は、神楽坂。このホンワカとした写りがなんともいえない。
かつては落ち着いた雰囲気をみせていた本多横丁界隈もこの様変わり。韓国料理屋のと
なりにフランス国旗。その向こうにはおでんやの提灯という様子である。
ここで50年前からやっている鮨屋の女将にいわせると「いまは本多横丁といわないの。
国際通りと言うの」と、半分ヤケになりながら情けなそうに笑っていた。
地元の半分が代替わりしたそうだ。フランス料理、イタリア料理、韓国料理、和洋折衷
の怪しげな日本料理屋と、すっかり吉祥寺グルメ化してしまった。
子どものころから遊んだ町が変わってしまっても「ああ、よそ者に乗っ取られちゃった」
と思うだけでふしぎと愛惜がない。きっと色街の時代に遊んだことがないからだろう。