サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
サニーはハンディをねじ伏せるテレ東の番組作りを評価しています。



「テレ東のやる気」

先週土曜日の夜は「土曜スペシャル・紅葉を求めて にっぽん

名山紀行」って番組を観た。

ゴールデンアワーにお金の使い方のうまいテレビ東京ならではの

旅番組なんだけれど、これはこれであんがい拾い物の面白さが

あって、ほぼお金も体力も遣わずして関東近県の旅が楽しめる

っちゅうので有難い。

問題があるとすれば、他局のように旬なうれっこ芸人やタレント

さんが出ることはなくて、このへんは名番組「田舎に帰ろう」でも

同じだと思う。

いっときを楽しませてくれた俳優さんや芸人さんと共に温泉に

入り食事をし、互助会的にも時の流れを共感するんであります。


今回は名山紀行ってこともあって、北は大雪山から始まり長野の

浅間に登る。ダニエル・カールさんと頭上にツン!と尖らせた

髪型のお笑いはなわ。カラマツ林が黄色に染まりきれいだったし

きちんと山頂からの眺めも凄かったのでマル。


次の群馬と新潟県境の谷川岳は大場久美子さんと藤田朋子さんが

現れた。天神平駅からロープウェー天神峠に登り、そこからはただ

ただ登るはずだったんだけど「あたしゃもうダメ・・」って久美子

さんはダウン! で、朋子さんが俄然一人でガレ場を登り、山小屋で

コーヒーを飲み山頂で涙目で「登った人にゃわかる感動です」と

カメラはアップになった。

その後、二人はタオルを巻いて温泉に入り「リタイアするのも勇気

です!」と締めてくれたけど、そんなに歩いたのか大場さま。

それとも谷川の麓で温泉でも・・・と言われて来たのか。


で、次の立山を登ってくれた岡まゆみさんと北原佐和子の二人は

きちんと雄山まで登り、途中からの急斜面の眺めの恐怖も伝えて

くれた。そ、そ、平行感覚が怪しくなるのか、眼下に並ぶ山小屋の

屋根が真下に見えるくらい角度がきつく感じるのやら。

そんなわけで、これはマル。


問題は東京から日帰りで日光白根山をめざした国広富之さんと布施博さん。

上越線沼田から丸沼高原に入り、スキー場のロープウェーで一気に

標高2000mの頂上駅まで行ったのはいいが、まだ林も抜けない

までも歩いていないのに、布施さんは信じられないくらいの大汗を

額から流し「もうダメだもうダメだ・・・ホントだめだ」と嘆くは

足腰はヨロヨロともたつくはで、ほんとダメだったんだと思う。

それを4歳年上の国広さんがやさしく「布施さんのリズムで行き

ましょうか?」と言うけど、ありゃ内心「チッ!」と思っていただろに。

それにしても、ガチで大汗っていうか脂汗でへばる、かつてのトレンディ

俳優の姿に唖然とした。


ヘロヘロとしながらも、大汗かいてもTシャツ一枚でどうにか2578mの

山頂に辿り着き、無事おにぎりの美味さを言い合っていたけど、ありゃ

霧で見えない眼下と同じくらい怪しいもんだ(笑)

その後やはり山麓で温泉に入って番組も仕上げに入ったけれど、放映後の

一般登山者からの反応はきついんじゃないの?


どうであれ、リアリティある山登りの真髄をいく大汗俳優のあの様を

きちんと流す姿勢ってのが「テレ東」ぽくて思わずやるなあ〜と。

出来れば同じカップリングで「国広&布施アルプス云々」でシリーズ化

してみるのも面白い。新しいキャラの発見につながり、局側もそのへん

十分にわかっているんだろうなあと想像した。


戻る