●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんの夫の家系は太い愛情でできてるようだす。



義父の入院と嫁。

義父が少しの間だけ入院した。もうすぐ退院なので、そんなに深刻な状況ではない。

こんなに気の強く、実際は役に立たない嫁だが、夫と共にお見舞いに行った。ちなみに夫は

毎日仕事帰りに、日課のようにお見舞いに寄っている。ものすごく出来た息子である。

私の亡き父が入院していた頃も、仕事帰りに毎日お見舞いに寄ってくれていた。私はその頃

の狂ったように忙しい仕事に託けて、1週間に1回お見舞いに行ったか行かなかったかくら

いのバカ娘である。

私の母はそのことをよく覚えていて「よく出来た、固い人だね。」と夫を褒めている。私も

素直に賛成である。


義父は5人兄妹である。したがって、兄妹がお見舞いに来る。義理の甥や姪家族も来る。だ

から、人の出入りがとても激しい様子だ。

日曜日の午前中、夫に義妹から電話がかかってきて「名古屋にいる義父の妹がお見舞いに来

ているから、病院に来てね。」と連絡があり、病院に一番近い私たちは、いそいそと出掛け

た。その日は偶然にも、義妹の嫁ぎ先のご両親もお見舞いに託けて、溺愛している孫に会い

に、宮城県から来ていた。

病室のドアを開けたら、見たことのある太っちょのおばちゃんがいた。我々の結婚式にはる

ばる名古屋からいらしてくれたのだが、それ以来、お会いしたことが無い。夫は名古屋に行

った時に、おばさんの家に寄ったりしているので、「あら、久しぶり!」という感じだった。

よくよく話を聞いていると、どうやら29人乗りのマイクロバスを借りて、家族総出、11

人で山形に来たらしい。「どえぇぇぇ!?」思った。

宮城のご両親とお昼ご飯を食べに行って、病室に戻ったら、何だか人が増えている。おばち

ゃんの家族がほぼ勢ぞろいしていた。おばちゃんの息子と娘が3人。その嫁さんや旦那さん、

そして孫3人くらいだっただろうか。夫の従弟妹たちとは初対面なのだが、ぜんぜん紹介し

てもらえずに挨拶をするだけで、誰が誰だか分からなかった。ただ、子供も含め、おデブが

多いな、ということだけは分かった。夫ですら「あの太った人は、従妹じゃなくて、嫁さん

かもしれない。」などと言い出す始末だ。しかし、そんなことはもう、どうだっていい。嫁

大失格でも構わない。私たち夫婦だけは、スリムな体系を保とうと、固く心に誓った。


家に帰ってきて母に話をしたら、母も「えぇぇぇ〜!?11人?名古屋からぁ〜?」と驚い

ていた。

ちなみに、おばちゃんの旦那さんと、長女の旦那さんが、大型長距離トラックの運転手さん

なのだそうです。


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