●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんは元気な長老を尊敬しているんだす。



日野原重明先生の講演会

待ち焦がれていた、日野原先生の講演会である。

私は、先生が山形で講演されるという情報が入った瞬間、チケットを買いに走った。毎年1

回くらいは山形にいらしていたらしいのですが、なかなか機会が合わなかったのです。


開場して20分後くらいに入ったのだが、もう半分は埋まっていた。私は前の方の端っこの

席を確保することができたので、そこからお手洗いにも行かず、入り口で買った先生の本を

読みながら、講演開始までの長い時間を粘った。近くに座っていたオバちゃんは、椅子の上

で正座をしていた。正座をしようとも、座高にはあまり影響なさそうだった。


主催者の挨拶、市長さんの挨拶などがあった。いくら市役所が向かい側にあるからと言って、

市長さんが直々に来てくれるなんてすごいかも!と思った。だいたいこういう挨拶はつまら

ないのだけど、このたびの挨拶はけっこう面白く聴いていられた。


演台に、杖も介添えの人も無しで登場された、日野原先生。御年99歳。椅子にお座りにな

るでもなく、ほぼ1時間半、立ちっぱなしでお話をされた。

先生の登場で、ジジイとババアで満員の会場がどぉっと沸いた。ほぼ100%が老人であろ

う。私なんか「何しに来たんだ、この子は?」って感じの少数派なのだ。

会場は「お元気でいらっしゃるなぁ!」という、「驚き」でいっぱいだった。先生は時々ユ

ーモアを交え、軽快なステップを披露してくださったりして、時間があっという間に過ぎた。

お話を聴きながら楽しく笑って、隣のオバちゃんたちとも笑いあった。


うちの祖父が生きていた頃、あんなに元気だっただろうか?身体も頭も丈夫な方だったと思

うけど、日野原先生のお元気さ、心の柔軟性や好奇心、仕事に掛ける情熱には、まったくか

なわない。うちの祖父であろうとも、だ。日野原先生のようなお年寄りが増えたら、日本の

未来は暗くないのだ。


先生は「新老人の会」を立ち上げており、そこでも精力的に活動していらっしゃる。

ココア通信読者の方は、団塊の世代が多いでしょうから、会員になるとしたら「ジュニア会

員」だ。まだまだ若い!新しいモデルの「新老人」として、入会も良さそうだ、と思った。

新老人の会のHP : http://www.lpc.or.jp/senior_soc/index.htm


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