11/29の日記          文は田島薫

模倣

日曜の朝のテレビ番組で、ゴッホの模倣についてやってた。ゴッホはミレーを尊敬して

いてそれの「落ち穂拾い」やら「種まく人」やらの素描を何枚も描いたり、日本の広重

などの浮世絵も模写したりして主題の追求方法や画面構成を研究したようなんだけど、

そういえば私も、小6ぐらいの時、家にあったゴッホのモノクロの展示会カタログの中

に載ってたゴッホがミレーの「落ち穂拾い」を模写した素描を、また私が模写したこと

があった(だからなんなんだ)。その絵は私が美大行ってた後も部屋に貼ってあったん

だけど、以前友人との会話でたまたま、だれだったか、子供時代に描いた馬の絵がすご

いデッサン力だ、ってそれの図版を前にして、その友人が私に同意を求めた時、どう見

ても、その私の描いたゴッホの模写の方が完成度が高く感じたもんで、そう言うと、彼

は私に対して、傲慢なとこあんな〜、って感想を持ったようだ。

それがどこかにあるはずなんで、機会があったら見せて証明したいんだけど。って、言

えば言うほどただの根も葉もない自慢話、ってこれ読んでる人にも思われちゃうかもし

れないから、ここまでの文削除しちゃおうかな、とも思ったけど、ネタもないし、もっ

たいないから、どう思われたっていいや、ってことで。しかし、デッサンなんて、だれ

でも練習すればうまくなるもんなんだから、そんなに騒ぐほどのもんじゃないね。


午後もテレビでジョン・レノンの曲「イマジン」についてやってて、9.11以後や以前の

日本や米国の老若男女のその詩についての感想やその歌の扱われ方などのドキュメント

だったんだけど、同じ主題のものを以前から何度も観てるせいか、観てるうちにうとう

としてしまった。

しかし、ジョンの作った「イマジン」ちょっときれいごと風で少し恥ずかしい、って作

者本人も言ってた歌なのに、本当に身内が理不尽に命を落としたりしてる世界の現実の

前に、心の底から感動してる人が沢山いて、それを歌う人も沢山いて、歌い継がれて行

く、ってなんてすごいことなんだろう、って感じたわけで、こういう「模倣」はいいも

んだな〜、って。私の敬愛するニール・ヤングも、9.11後、メディアから放送自粛曲、

ってことにされた後も、これを堂々と歌ったもんだ、やっぱり先輩えらいっ。




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