11/1の日記          文は田島薫

長野への長い旅

週末は、家人の両親のいる実家長野へふたりで出かけた。両親は二人とも来年には

90才で、大きな病気はないものの、さすがに足腰が弱っていて、ヘルパーさんの世

話を受けている。家人の兄は毎週のように行ってるんだけど、それに甘えてるわれ

われもたまには行かなくちゃ、って意識があるものの、去年の私のおふくろの手術

に続き、長引く家人の体調不良などでなかなか行くことができず、実に20ヶ月ぶり

に、家人の決意(大げさだけど)でやっとそれができたのだった。

家人にとっては以前は数えきれないほど通った長野までの新幹線も、私にとっては、

何度かは行ってるものの、まだ、旅気分で、ふだん昼間は飲まないことにしてるビ

ールも解禁し、おつまみチーズとそれを買って乗り込む。

しかし、持ち込んだ分厚い本もちょっとかじり、ビールもほんの1本飲んだような

飲まないような気分のうち、速い新幹線、1時間20分であっという間の長野着。

鈍行乗り継いでもっとゆっくり旅したいもんだ、って思うんだけど、疲れやすい家

人、今はかんべんしてくれ、って。

家に着くと、ヘルパーさんと週一に好意で手伝いに来てくれてる近所の気さくな小

林さんがいて家人は何度も、私は2度ほど、お二方にお礼を言った。

家人も両親もさすがにうれしそうでなんだか元気も出て来てるよう、こんなだった

ら、もっと早く来れないもんか、って傍からは見えるだろう。

両親の夕食を作るヘルパーさんの手をわずらわせないように、われわれはコンビニ

で、ごはんと納豆と(後でおでんも)明日のコロッケパンやヨーグルト、ビールを

買ってあったんで、晩はにそのメニュー広げ両親とテーブルを囲んだ。

翌朝はヘルパーさんの作った朝食をご相伴させてもらい、昼にはコロッケパンでテ

ーブル囲み、台風気配の1時すぎにおいとま。

帰りの新幹線もまたビール買って本読みながら旅気分、って言ってる間に大宮に着

いた、おいおい、もっとゆっくり走れねーのか新幹線。




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