ばあちゃんの入院
母方の祖母が入院した。足が悪いので、普段はあまりひとりでは出歩かないのだけど、この夏
にひとりで無理してタバコを買いに行って、大腿骨にヒビが入ってしまったのだ。それからず
っと「痛い、痛いけど、もうこの歳だから手術はしない。」と言い張っていたのだが、いよい
よ痛みがひどくなってきたので、手術のために入院した。介護する叔父や叔母は、本当に毎日
大変な思いをしている。
入院したのはいいのだが、どうしてもタバコが吸いたくなり、強引に喫煙所で吸っていたのを
看護婦さんに見つかり、タバコを吸っていたのでは手術に差支えがあるので、いったん退院し、
禁煙してから考えましょう、ということになった。
そして、別の病院の禁煙外来に行って薬を処方してもらい、タバコを吸いたいと思わなくなっ
てから、またもとの病院の外科に再入院した。
私は説教をした。このあたりの状態は、うちの亡きバカ親父と同じである。親父も肺ガンで入
院したというのに、こっそりタバコを吸っていて、医者に大目玉をくらったのだ。
「ばあちゃん、タバコでこんなことになるの、バカ親父と一緒で情けないよ。」と(笑)
プラス、祖母は少々痴呆症なのだ。昔のことは何でも良く覚えているのだが、今のことが理解
しにくい。何度も同じことを聞く。
若い頃は、男勝りで弁が立ち、バリバリと仕事をする人だった。時代が変わり、仕事を辞め、
祖父も先に旅立ってしまい、ひとりの時間が長くなった頃、痴呆が分かった。
しかし、入院していても、同じ病室の人に迷惑なくらい、自分から積極的に話しかけたりして
いるのは、まったく変わりが無い。もともとの性格なのか、長年培った性格なのかは分からな
い(苦笑)
幸い、手術は無事に終わった。翌日朝から普通にご飯を食べている。昔の人には珍しく、小食
で好き嫌いが多い。そして祖母が現在とっても気がかりなのは、いつまで入院していなければ
ならないのか、早く家に帰りたい、ということだ。「リハビリをきちんとして、大体2ヶ月く
らい。」と言っているが、「ふうん。そうか。」と言って違う話をするとまた「いつまで入院
していなきゃならないのかなぁ?」と聞くのだ。
毎日毎日、叔父や叔母が病院に来ていろいろと話をしている。もちろんうちの母も毎日顔を出
している。私も顔を出せる時には、なるべく行くようにしている。個々の生活もあり、正直、
大変だなぁ、と感じる時もあるが、みんなでこうやって祖母を囲んでいられることも、また幸
せなことなのだと思う。 |