11/8の日記          文は田島薫

休日の外出

テレビを見てたら番組で紹介してた症状が家人と同じだったもんで、体調不良は高

年期障害のせいじゃないか、って思い、ネットで調べた近くのクリニックで相談し

てみよう、ってことで、土曜の午後、ふたりで自転車で出かけた。

午後1早めに、ってつもりで出かけたのに、私が地図をいい加減に見といたせいで、

すぐ近所で道に迷い、15分ほど遅れて着いたら、すでに10人ぐらいの先客がいて、

受診まで2時間ぐらい待つ、って言われたもんで、私は家へ戻って今読書途中の本

を取って来てやることにして、一応自分の分も持って戻ってから、クリニックの先

にあるホームセンターへ、マウンテンバイクのタイヤを買いに行って来ると伝えて、

出かけた。

1年前ぐらいに建て替え工事が行われてから初めて行くホームセンターは、以前の

倉庫のような建物じゃなく、ちゃんとした2階建てのきれいなビルに変身していた。

久々のホームセンターでいろんなものを見てると時間がすぐに経ち、タイヤとチュ

ーブの他にシーツや封筒、シェーバーの替刃など買って出ると家人の診療予定時刻

の30分前ごろになってたんだけど、そこからすぐの帰り道の途中に、友人のちょう

さんが陶芸とピアノづくりしてる工房があり、遊びに来るように2年前ぐらいから

言われてたんで、15分ぐらい寄ってみっか、って寄った。

何年か前までは陶芸教室を開いて贅沢な庭や広いスペースで大勢の生徒がいた工房

も半分はその窯で作った食器を使った料亭になり、半分の庭に建てた2棟ぐらいの

長家風の工房のひとつの奥に、ちょうさんがひとりでろくろを回していた。

よ、って入って行くと、なかなか来ないな〜、クレームを思ってたとこだった、っ

ていいながら、歓待してくれて、自作の2台のチェンバロと古式ピアノを見せてく

れ、その繊細な部品のすべてを手作りしたそうだった。弾いて見せてくれたら、な

かなか美しい音色でバッハなどをうまく弾くんで感心したんだけど、私もアドリブ

(でたらめ)で弾いてみると、うまいね、と誉められたんで、君から預かってるピ

アノを風呂上がりに毎日弾いてるからな、ってマトモに答えた。

家人がクリニックで待ってるから、ってまた来ることを約束して適当に出て、時間

に間に合ったはずのクリニックへ着くと、家人が玄関前に立っていて、30分ぐらい

待った、って。




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