●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん夫妻、スベッたかけあい漫才やっただす。



レジ前で焦る

週末、夫と近所の焼き鳥居酒屋へ飲みに行った。

私たち夫婦は、時たまこんな感じで飲みに行く、友人のようなものだ。

「ワリカン?」「私も少しは出すよ。持ち合わせに限りがあるけど。」「大丈夫だ、俺に任

せろ。」と夫が言ったので、気持ちよく飲みに出掛けることになった。


7時前頃、お店に行った。

焼き鳥とつくねのほかに、なぜか鳥のから揚げが食べたくて注文した。あとはサラダ2品と

セロリの浅漬け。実際食べてみたら、鳥のから揚げは多かった。そして歳なので、あまり脂

モノを受け付けなくなっているのだった。

しかし酒はけっこう飲んだ。


無口な夫であるが、たまにはいろんな話をする。

大体において当たり障りの無い話なのだが、時には私がズバッと話すこともある。


その日も何やかんやと話をしたり聴いたりしていて、さっき時計を見たら8時だったのに、

もう10時にもなっていた。思いっきりびっくりした。どうりで周りの客がほとんど回転して

いるはずである。話が長くなると、長居をしてしまう。街中ではないので、次の店に行くわ

けにもいかないので、つい長居をしてしまう。

「もう1杯飲んだら、帰ろうか。」と言って飲み物を注文した。


そして帰る支度をして、レジへ。

「お会計8,600円です。」と言われ、私はとりあえず3,000円を夫に渡した。そうしたら夫が

「あれ、お金無い。」と言って、3,000円だけ財布から出した。夫はたまにこういう悪フザ

ケをするので「いいから早くしなよ。」と言ったが、本当にお金を持ってこなかったらしい。

レジカウンターに乗せられたお金は、2人合わせて6,000円。足りない。と思ったら2人同時に

「カード使えますか?」とお店の人に聞いたが「うち、現金だけなんです。」と困った顔で

答えた。

「お前、ふざけんなよ!」と言いながら、私はあと3,000円を追加してお支払いして、無事

にお店を出てくることが出来た。これでもしお金が足りなかったら、無銭飲食みたいじゃな

いか!社会人として、こんなに恥ずかしいことは無い。

夫は財布を確認した時に、1,000円札と10,000円札をカン違いしたらしい。バカヤロウ!!


次の日、律儀な夫は、私にちゃんと6,000円返してくれました。


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