サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
サニーが遭遇したハプニング。



「笑う新手のテロか」

家で細々と仕事をしていると、息抜きと言うか気分転換をしたくなるので、

駅近くの中型スーパーマーケットによく出掛ける。

98円のバナナや198円の深谷ねぎはだいたい迷わずよそ見しながらもカゴに

入れる。店側が予定案じた通りに店内を歩くので、ついつい余分な菓子や

消耗品だからとシャケ缶に手を伸ばす。 それでもなんでかレジ際の品は買

わない主義。最終ラインだけは負けたくない小器用さよ(笑)


そんないつもの店内に今日はただならぬ模様が。

青果売場からか?

生鮮の方からか?

それても真ん前のチビが

漏らしたのか?

とにかくアレの臭いに違いない。 もしも人の不幸だったら思うからか、誰

もが声を「大」にしない。

これから夕食のためにと

買い出しきちんとワックスの効いた綺麗なマーケットでだよ。

あの臭い漂う店内に徐々にざわめきが広がる。そのうちちょった店内奥の

フリードリンクコーナーから男性数人が言い合いながら出て来た。怒って

いるわけじゃないけど困り果てあった雰囲気。

「いいじゃねいか!店で買ったものだし・・・」

「でも困りますよ〜!」

「たっくよ〜!」


店長らしき男性の手には異臭発するビニール袋が持たれて中身は魚らしい。

そうだ思い出したこの臭いは新島特産物のクサヤだ。

察っするに、老人二人は店で買ったそれを店内のコーナーの電子レンジで

焼いて、カップ酒を呑むところだったと思われる。

確かに売られていた覚えがあるから。

それにしても、クサヤ肴に酒をゴクツ!との寸前で満たされなかった気持

ちも察します。


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