サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
悪友でも長いつきあい、別れなくちゃならないとなると悲しいものなのだ。



「 三 禁 抗 体 」

2月に入って久しぶりに予報通りに雪が降る。

だからって訳じゃないけれど、早めにマーケットなんかに

買出し、こ衿を立てながら空を見上げる嬉しさよ。

さ さ こんな日は小鍋にやっぱり雪見酒でしょ。

と と 思っていたのに、そうはいかない身体になっちゃった。


この年齢にもなりゃ、そりゃどこもかしこも完璧なんか嘘っぱちな

わけで、もしそうならそりゃそれで怪しい(笑)

車で言えば廃車もスッ飛び、プレスに掛かり溶鉱炉で溶けていても

いい頃だ。名車ならまだしも駄馬なわが身、どうにか生き抜いて

きてるだけでも儲けもんだと思う。

で、主治医の若いドクターがポツリと言う。

「まずいですネ・・・数値・・・」

で、自分も負けじと言う。

「ビールはもう飲んでませんし・・焼酎に換えて・・・」

「で、ここんとこはもう赤ワインにしてるんで・・・・」


モニターに映し出された血液検査のデータを見ながら

ドクターはまたポツリと言う。

「そう言う問題じゃなくて・・・。もう辞めましょう お酒!」

・・・・・・・・・・・・・・・・


タバコを辞めて1年半どうにか過ごしてこれたっていうのに

今度は唯一の楽しみのお酒も辞めろだって。

「よく言うよドクター! まじめな髪形しやがってよ!」

なんだかかんだか悲しくなっちゃって歩く病院のロビー。

窓からはひっきりなしに降る雪がこれまた悲しい。

禁煙に禁酒、そして次回は禁欲ってなるんだろか。

そんなわけで、夜の過ごし方がわからない。飯を喰って

少しでも眠くなったら牛のようにロバのようにすぐに寝て

しまうことにしてみた。ふてくされてただ眠ることにした。

が、夜中にパッチリ眼が覚めるのだ。

これはこれで不健康だろよきっと。(笑)


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