●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんは、こんな美徳の持ち主だったんだす。



掃除が、好きなんだよね。

だからといって、家中が隅々まできちっと片付いてるわけじゃないんだけど(苦笑)

毎週、土日は必ず掃除をしている。


そうでなくても平日、朝起きた時には窓をガラッと開けて、空気の入れ替えをする。それから

廊下を箒で掃いて、玄関も掃く。

茶の間はいろいろモノがあって、箒で掃くと面倒なので、目に付いたらちょくちょくコロコロ

ローラーでペタペタする。

台所も汚れやすいのだけど、いちいち掃除機を出すのも面倒なので、ちょくちょく箒で掃くよ

うにしている。


もともとは、掃除なんてしたことなかった。

なぜかと言うと、うちの亡くなった明治のおばあちゃんが、掃除をしないわけじゃないんだけ

ど、「モノを捨てるな、動かすな」という人だったので、家中がモノでいっぱい、いらないモ

ノも捨てられない、という有様だった。昔の人には多いんじゃないかな。その延長で、ウチの

母も「モノを捨てると怒られる」というふうになってしまい、なかなか家が片付かなかったの。

さらにその延長で、ウチの母は掃除をしない。むしろ、調子に乗って散らかしている方だ。

「モノがあると心が豊かになる」とか「キッチリ片付いている家より、少し散らかっている方

が、生活感があって好ましい。」とバカな事を言い始めるのは、戦後モノが無かった時の悪し

き反動だ。


そういう環境で育ったので、掃除をすることはあんまり大切なことではなかったのだが、わた

しも人生少しづつ長くなってきているので、いろいろ考えることなんかがあって、掃除が好き

になった。大きなキッカケは、父と祖父の葬式のとき。祖父がもうダメだとなったときに、夫

の両親や妹、友達も手伝ってくれて、大掃除をした。トラック4台分くらいのモノを捨てて、

やっとのことで居住スペースを確保した。母はモノを捨てることに関して、何やかんやと言っ

たが、強引に片付けて、以前よりスッキリキレイになった家になったのを見て、少しは納得し

たようだ。


モノがたくさんあっても、自分の管理能力がないと、ただの散らかった場所なのである。

私は、モノのあり場所をそんなにそんなに覚えてもいられないし、活用も出来ないので、必要

最小限のモノで抑えたいのだ。


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