●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

愛情いっぱいうけてるわたるはきょうも元気いっぱいなんだす。



愛犬わたるの手術

愛犬わたるが去勢手術をした。

ネットで調べたら「停留睾丸(片睾丸)」という遺伝らしい。確かにペットショップで買う時に、

「この子、ヘルニアがあるみたいなので・・・大きくなって痛がるようでしたら、手術してくだ

さい。」と言われたのだが。それでも責任を持って飼う、と決めて育てて5年。特に痛がってい

る様子も無く、いたって元気に育った。

今考えれば、どうやらそれは停留睾丸のことだったのかもしれないね、と主人と話をしていた。

「停留睾丸」だとはっきり分かったのは、去年。今まで通っていた動物病院を変えて、主人が新

しい動物病院にフィラリアの薬をもらいに行った時に、先生から「あれ?」と言われて初めて分

かったのだ。普通、睾丸2つは体の外に下りてくるものだが、まれに片方しか下りてこない場合

があるらしい。そのお腹に残ってしまった睾丸が、腫瘍になる可能性があるので、早めに手術で

除去するのだ。どうしようか迷って1年。夫が手術をすることを決めた。暑い日が続くし、私も

最後まで迷ったが、手術をすることに同意した。手術をする前に、きちんと血液検査をして(全

身麻酔をするので)当日に臨んだ。その日までは、わたるに「申し訳ないけど、手術しますから、

頑張ってくださいね」と毎日話をした。動物は自らが納得して医療を受けるのではないので、と

ても心が痛んだ。お友達ののりちゃんも応援してくれた。手術日の前日、夜ご飯を食べて、日付

が変わったら絶飲絶食。


当日の朝一番でわたるを連れて行って預け、手術終了の連絡をもらうまで、生きた心地がしなか

った。「手術が無事に終わりました。わたるちゃんも麻酔から醒めました。」という先生の言葉

を聞いてからやっと血が通った感じがした。ほっとして泣きそうになり、「ありがとうございま

す!」しか言えなかった。

夕方、いそいそとわたるを迎えに行った。そうしたら受付のお姉さんが「わたるちゃん、元気で

すよ。ずっと鳴いてます。」と笑っていた。姿は見えないのだが、確かに、ずーっとワンワンワ

ンワン吠えている犬がいた。わたるは普段、無駄吠えなどしないので、「えっ?うちの子ですか

?」と聞いたら、お姉さんは「たぶんそうですよ。」と言って笑っていた。

先生も「わたるちゃん、麻酔から醒めてからずーっと鳴いていてねー!早く帰ってもらったほう

が良いかと思いました。吠えすぎてオエッとならないかが心配です。」と言われて、嬉しいやら

恥ずかしいやらだった。帰宅したその日はさすがに少々おとなしくしていて、母が「おとなしす

ぎて気味が悪い」と言った。


翌日からは普通に元気で、いつものように脱走を試みて成功している。痛みを訴えることも無い

様子。もうすぐ抜糸の予定だ。早く傷口が治ってくれればいいな、と思う。


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