●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
もどきさんと友人たち気持いい秋空の下で雄弁です。


お茶受けに政治

女三人寄れば姦しい。

4人ともなれば推して知るべし。

仲良し4人組で旅行をした。

昔から井戸端会議の話題といえば、「ねえ、聞いて、聞いて」と最近の体験談や亭主の悪

口、噂話から思い出話など身近な話と相場が決まっていたもの。

ところがである。最近は政治談議に花が咲く。

まったくの様変わりである。

何故か?

今、政治がおもしろいのだ。小泉政権あたりからどんどん政治が劇場型になって、ワイド

ショー化してミーハー的レベルに下がってきた。安倍、福田、麻生といたぶられ役の役者

が揃ってからは、テレビの前で思いっきり自民党の悪口を言って、自分のストレスも一緒

に解消しちゃう裏技にさえなっている。

念願の政権交代が実現して民主党になっても、日替わりでスターが登場するのであきない

のである。

その情報たるや侮れない。

いわく

「まったくの目立ちたがり屋の亀井さん。モラトリアムだの日本郵政の新社長人事だの、

なんか民意にそぐわない。少しは静香にしなさいっ!」

いわく

「八ッ場ダムといい、羽田空港ハブ化といい、前原さんはシレっとしてメスをふるってる

わね。イケメンのぶん冷酷かも。それにしても根回しが足りない。まだまだ家康風のたぬ

きオヤジの器には程遠い」

いわく

「亀だのハブだの政府には魑魅魍魎が跋扈してるから、ちゃんと自民党も野党の実力をつ

けてもらわなきゃ。民主党もこけたら政治に未来はない」

いわく

「やさしさが売りの民主党もバラまき政策で予算オーバーの四苦八苦。やさしすぎる男に

は要注意なのは政治も同じ」

女4人のワイガヤ旅道中の会話でした。

秋天に 女子供も語る 天下国家 (字余り)



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