5/11の日記          文は田島薫

クレーとレッズと葬儀

日曜の気持よく晴れた朝、新聞のテレビ欄見ると私の大好きなパウル・クレー特集、

午後からはわが浦和レッズのゲームもありの快調な休日のスタートだった。

クレーは日本での展示会を複数回見てるし、画集も大小複数册持ってるし、創作メ

モ的「クレーの日記」も持ってるんで、今さらだれかの解説やら感想やら聞きなが

らお馴染みの絵をテレビ画面で見る必要もなかったんだけど、やっぱり好きだと、

どうしても見てしまう。わかってるわかってる、って思いながら出てた評論家の話

などを漫然と聞いてると、画面見た同居人、自分の出版社に以前、キャピキャピギ

ャル連れたその評論家が来て、これ食べていいの?って、同僚と食べようと思って

同居人が買ってテーブルに置いておいたロールケーキを、自分で勝手に開けてほと

んど食べちゃった、ってことを今でも怒ってるのがおかしかった。


ブランチを終えると午後のレッズ戦にそなえ、半額で借りていたレンタルDVDの

「インディージョーンズ」と「セックスアンドシティ」を返しに行って、ついでに

ピーナツや粒コショー、七味などもいっぱい買って帰ってきた。


さて、ホーム埼玉スタジアムで真っ赤に揺れるサポーターの期待背負った1位レッ

ズと川崎フロンターレ、快調にレッズ先制点で前半は1、0で勝ち越し。でも後半川

崎も1点で同点。でもまたレッズが1点で勝ち越し。でもまた川崎が1点で同点。で

も今度はレッズが入れる番、って思ってたら、ズルイっ、川崎が1点入れて逆転し、

レッズ3、2の逆転負けのままゲームセット。


ニュースは42000人集まった忌野清志郎の葬儀の模様を度々やってて、大勢が嘆い

てるのを見ると、そうだった、って思い出し、朝の快調な出だしは嘘のように、な

んだか哀しみに包まれる夜になり、どういうわけか、たくろうの「ああ青春」をギ

ターでつぶやいては、同居人にそれはやめてくれ、って言われる私であった。


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