3/9の日記 文は田島薫
伊良部さんと遠出
読み残してた奥田英朗の伊良部医師シリーズ2册持って、同居人の高齢の両親のい
る長野へふたりで出かけた。
挫折や悩みもあってここ何年かあまり読書にのめり込むことのなかった同居人が、
私が笑うもんでつられて読み、伊良部さんに大受けして大笑い、列車内でも私が缶
ビール飲んでるよこで場面再現するもんで口からシャワーはきそうになった。
同居人の両親は歩きが多少ぎこちないのを除いたら以前より健康増進してるように
見えてひと安心。
両親によると、近所にある、馬祭った小さな神社では年1の祭だそうで、翌日の昼
用などの食料の買い出しの途中そこを通ったら、門の外まで何百人もの長蛇の行列
ができてて、抽選でワラでつくった縁起のいい馬の人形やその他の景品くれるそう
だった。行列は古びて素朴な風情の本殿の階段を上ったわきの廊下まで続いてて、
そこで「馬」もらってはしゃいだり、小さなつつみの景品を受け取る老若男女のに
ぎわいが見えたんだけど、30分ばかりして買い物を終えての帰りにまたそこを通っ
たら、行列や「お客さんたち」の姿は手品のようにすっかりきれいに消えてて、神
官たちが後片付けしてたから、祭はあっという間に終わったようだった。
長野からの帰りの列車も伊良部さんと缶ビールと居眠り。
家に着いて、風呂入り、またビール飲みなおしながら、ビデオに撮っておいた前日
の浦和レッズ・鹿島戦を早送りで見たら、ポンポンと小気味よくゴールされるのが
見えたんで、そこの部分は戻しつつじっと見ないで、少し斜めから、どうでもいい
んだけどね、って顔をつくって見てから消した。