●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回も映画、大人の映画に共感するたえちゃんだった、…、あり?。



チェンジリング

このたびもまた、映画館へ足を運んだ。これで4週続けて映画館へ足を運んだことになる。

久々に映画を楽しむ日々。

クリントイーストウッド監督、アンジェリーナジョリー主演の「チェンジリング」。予告

で見て、おー、と思っていた映画。エキセントリックな印象のあるアンジーが、母親の役

をやるってどんなもんなんだろう?って思ってた。そして実話だとのこと。

今回は素敵なお友達のひとりである、カクちゃんと一緒に行った。カクちゃんもちょうど

観たいと思っていたそうで、誘ってみてちょうど良かった。


印象に残ったのは、お衣装が素敵だったこと。クラッシックでとても上品なものだった。

お話は淡々と進んでいくものだった。ヒステリックだったり、狂気になったりするところ

があんまり無くて、それだけに登場人物の気持ちに寄り添うことができた。

アメリカ人って、自分の気持ちを吐露するあまり、ものすごく感情的になるのが個人的に

は好きでない。(映画に限って感じること)過去、悲劇のヒロイン&勘違いヒーローが多

かったアメリカ映画の毒にあたった人々は多いだろう。でも、最近ではそういう役どころ

は、むしろ日本の子供番組に見られるような気がする。


何度か涙腺がゆるみ、見終わった私とカクちゃんは、しばらく無言だった。そしてため息

をつき、「重い…」とつぶやいた。あのひどい話が事実だったこと、女性の人権が踏みに

にじられていたことを淡々と描いていた。今ではあり得ない話だし。「現代に生まれてて、

良かったよね」ってカクちゃんと同じ感想だった。


それから、お友達のスズキ君の店に飲みに行って、他のお客さんと一緒になって、男の好

きな女と女が好きな女は違うだの、あーでもないこーでもない、と酔っぱらって絶叫し笑

い転げた挙げ句、店を出たのは午前2時を過ぎていた。


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