1/13のねこさん 文は田島薫
テレビの小道具にされたねこさん
今朝なんかも凍るように寒いもんで、ここらのねこさんはみんな家の中のコタツにいる
ようなので、きょうはテレビで見たねこさんの話。(またかよ〜)
先週、新年の番組で五木寛之さんが男女のアナウンサーを前に、人生について、のよう
な話をしてた。で、そこのセット、ディレクターから、アットホームな感じにしてよ〜、
って言われてたんだろうことがわかる雰囲気の中で、ざっくばらんに座談が進行して終
わり、カメラを引いて行くと、座談者たちの前のテーブルの足元にねこさんが中腰で固
まっていた。
予定では、ねこさんにもくつろいでもらって、ちょっとまるくよこになっていただき、
すやすや眠ってもらうか、起きてても、ゆったり手足伸ばして、あくびのひとつもお願
いします、ってことだったんだけど、ねこさんの方としては、なんだなんだ、いきなり
こんなにまぶしい電気いっぱいつけたとこに連れて来て、みんなでぼくのこと見ちゃっ、
無理に身体よこにされても、その後なにされるか心配だから、すぐ起きちゃうんだから
な、って起きちゃってるもんで、座談中ほんとは時々ねこさんのカットも入れたかった
ディレクターもあきらめたのだろう、でも、ま、せっかくねこさんお借りした飼い主さ
んのために最後にちょっと、はい、ねこさんここにいますよ、って出した、ってことな
んだろう。
多分予算少ない制作会社、金持ってるスポンサーのコマーシャルのいい感じにリラック
スしてるねこさん見て、ああいう感じにしよう、って考えたんだろうけど、ああ言うの
はすごくヒマと人件費かけてやってるもんなんだ、ってよく知らなかったんだね多分。