●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんのしみじみくつろいだ夏休み。



夏休みの思い出

今年のお盆の週末は、主人がボウリングの仲間と海へ出掛けた。私も誘われたのだが、暑い

し太っているし、日焼けもしたくないので行かなかった。

主人が出掛けて、母と二人でまどろんでいたら母方の祖母&叔父から電話がかかってきて、

もしよかったら来ないかというお誘いだったので、ちょうどいいやと思って、愛犬わたると

一緒に祖母の家へと向かった。

自転車で。

とは言っても、わたるをお散歩させながらなので、自転車を引きつつ実質の徒歩。幸いにも

夕方に出発したので、さほど暑くなかった。


祖母の家までは市内中心部をはさんで、正反対の方向。徒歩だと小1時間くらい歩く。少々

汗ばみながら、ゆるゆると歩いて祖母の家へ着いた。祖母も叔父も叔母も、私たちが歩いて

やって来たのでびっくりしたと同時に、愛犬わたるを「偉い」と言って褒めた。これが30年

前なら、私が褒められていたであろう。確かに小学生の頃、徒歩で行ったときには無口だっ

た祖父がたいそう褒めてくれた。


私は手ぶらで行ってしまってたいへん申し訳なかったのだが、ビールやお夕飯のご馳走をた

っぷり頂き、芋焼酎までご馳走になった。いい気分でいたところに、近所の人も顔を出して

一杯だけ飲んで帰っていった。


翌朝は、お酒も少し残っていたが、犬たちが散歩に行きたいと早朝から騒いだため、寝ても

いられず、すっきりしゃっきり起きてきた叔父と叔母と、ぼーっとしている私とで近くの河

原まで散歩に出掛けた。飼い犬を散歩させている人は多く、叔父や叔母には顔見知りの人も

いた。叔父と叔母が飼っている雑種のプリちゃんは、まだ子供のせいかとても落ち着きが無

い。うちのわたるは可愛い顔をしてけっこうな青年なので、我関せずで自分のお散歩に集中

していた。


そして朝ごはんまでしっかり頂いて、「暑くなる前に帰る」と言って、また徒歩で帰ってき

た。


いつも車で往復するので、通ったことの無い道を歩いて帰ってくるのはとても面白かった。

山形の裏通りには、まだ昔の面影を残しているところがたくさんある。

わたるも私もバテずに歩けたので、また歩いて行ってみようかと思っているが、どうしよう

かな・・・


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