●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんちのわたるも飼い主に似てフレンドリー。



犬つながり

こないだ母の実家の祖母が遊びに来て「うちで犬飼ったんだ」と話していった。

そしてしばらくして祖母から別の用事で電話がきたので、少し話をしてついでにうちの愛犬

わたるを連れて、祖母の家の犬を見に行くことにした。


叔父が作ったのだろう、茶の間にサークルを置いて、その中のキャリーケースの小屋に隠れ

ていた、小さなうす茶色の子犬がいた。はしゃいでいるわたるは夫が抱っこしていた。

生まれてまだ2ヶ月だそう。保健所に連れてこられた犬だったんだそうだ。叔父と叔母が保

健所の講習を受けて、引き取ってきた。(今は、引き取り希望の人が保健所の講習を受けて

からもらってくるのだそうだ。)

名前は「プリちゃん」。雑種の小型犬。わたるは興味津々でサークルの外側から見ていた。

プリちゃんは最初はおっかなびっくりだったが、最後の方には、はしゃぎすぎて疲れたわた

るにちょっかいをかけるまでになった。わたるは小さなプリちゃんをペロペロ舐めていた。

ウンチやオシッコはちゃんとトイレで済ませる。ウンチをしたら、すかさず祖母が始末をす

るお役目なのだそうだ。おせっかいな祖母にはちょうどいいお相手が家族に加わった。


その後、出掛けたついでに友達の家の犬も見に行くことにした。友達の家でも、最近犬を飼

ったばかりだったのだ。

ピンポンしたら、友達と友達の子供が出てきた。ちょうど遊びに来ていた親戚の赤ちゃんも

いて、にぎやかだった。「マメ」と言う名前の柴犬は、玄関先に囲いを作った、その中の小

屋にいた。「この犬、ちょっと臆病なんだよね」って友達が言っていた。子供たちが何回か

名前を呼んだら、小屋から出てきた。ここでもわたるは囲いの外側からご挨拶させてもらっ

た。

ちょっと寒かったので、家の中でお茶をごちそうになって、帰り際にまた犬と遊ばせてもら

った。今度はわたるを連れて囲いの中に入って、マメちゃんも慣れてきたようなので、わた

るを解放してみた。子供たちも中に入って来た。二匹はぜんぜんケンカをしなかった。マメ

ちゃんは嬉しくなってきたのか、わたるを追いかけて、しまいにはひとりでクルクル回り始

めた。子供たちは喜ぶし、友達も「ウチの犬がこんなに嬉しそうにしているなんて、初めて

だよ!」とびっくりしていた。


そして楽しい気分で帰宅した。

犬が家族になるっていいな。


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