思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいの「ぼけのたわごと」、タイトル変えました。
今回のシャンさん、わが国の政治家に最も適切な形容をしております。
同士討ち
前回タバコヒステリーの同士討ちについて触れたが、これは他人を思いやらない人間どうし
の同士討ちだからたいしたことではないが、世の中にはもっと酷い官製同士討ちがあること
を知った。
介護保険の介護報酬が3%上がることになったが無条件ではなかった。
国家資格である介護福祉士の多い事業所ほど有利になるしくみになっていて、その条件を満
たさないと介護報酬の増加を得られない。
それなら各事業所がその条件を満たせばよいではないかと思うと実態はそう簡単ではない。
資格があるとないとではサービス単価が変わってくる。そうするとどうなるかというと介護
を受ける人達の負担が増える。
ある事業所で自社の職員の給与を上げるために厚生労働省の条件を満たそうと社員に提案し
たところ、社員から「自分達の給料を上げるために介護料が上がりますとはとても言えない
から今のままでよい」と反対された。弱者同志が3%を争うことになる。
世の中にこんな残酷な同士討ちがあってよいものか。
同士討ちとは戦いの場で使われる言葉である。先の大戦でも同士討ちはあったが、それは主
として指揮官の無能によるところが多い。
しかし、厚生労働省が仕掛けた今回の同士討ちはそうではない。支配者が己の職責を安泰に
するために被支配者同志を争わせている。こう書いてくると役人はケシカランと言うことに
なるがそうとも言えない。
本来役人の仕事は帳尻を合わせるところにある。決められた予算をうわべは国民の不評を買
わないように(悪?)知恵を働かせるとこうなるのだろう。
では、誰がケシカランのか。政治家である。
国民の満足する予算をたて、その施行を役人に指示するのが政治家の仕事であるのに、いま
の政治家は役人と一緒になって帳尻合わせに奔走している。
このようなアンポンタンの政治家を選挙で選ぶ国民も、社会という戦場で独りよがりの同士
討ちをやっているのではなかろうか。